1999 Fiscal Year Annual Research Report
低体温療法中の脳オートレギュレーションとその修飾因子
Project/Area Number |
11671483
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
遠藤 裕 新潟大学, 医学部, 教授 (90168831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 一範 新潟大学, 医学部・附属病院, 講師 (70126415)
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Keywords | 静的脳自動調節能 / ミダゾラム / フェンタニル / 高炭酸ガス血症 / 低炭酸ガス血症 / 軽度脳低体温 / ラット |
Research Abstract |
本年度はミダゾラム、フェンタニルによる鎮静ラットの静的圧・脳血流の自動調節能(以下SAR)に及ぼすPaCO_2の影響について検索した。 方法:Spraugue-Dawley系ラット24匹を用いて、気管切開後、人工呼吸器にて調節呼吸(FIO_2=50%)、平均血圧測定(MAP)用に左大腿動脈、輸液、脱血、薬物投与用に右大腿静脈にカテーテルを挿入、次に右頭頂に小孔を開け、レーザー血流量計のプローベを硬膜に密着固定して局所脳血流量を測定、脳温は側頭筋に温度プローベを刺入して測定した。ミダゾラム、フェンタニル(それぞれ0.2mg/kg/hr,20μg/kg/hr)にて持続鎮静施行。呼吸数を変化させ、normocapnia群(PaCO_2:40±3mmHg)、hypocapnia群(PaCO_2:25±3mmHg)、hypercapnia群(PaCO_2:55±4mmHg)に分けた。フェニレフリン投与および脱血によりMAPを変化させ、MAP=40、50、60、80、100、120、140、150、160mmHgにおける脳局所血流量を測定し、MAP=100mmHg時の%変化で示した。実験中はマット、ランプにて保温して脳温を一定に維持した。ANOVA、直線回帰を用いて比較した。 結果:脳温は3群間とも36.5〜37.4℃のに保たれた。局所脳血流量の変化を表1に示した。hypercapnia群ではMAP、脳血流間に有為な相関を認めた(P<.001). 結論:normocapniaではSARの平坦部分はMAP=60〜150mmHgの間にあり、hypocapniaではSARの平坦部分をMAP=50〜160mmHgに拡大、hypercapniaではSAR廃絶を示した。 今後の展開:鎮静法による違い、軽度低体温におけるSARについて検索予定である。 表1.局所脳血流量の変化
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Endoh H: "Effects of nicardipine-, nitroglycerin-, and prostaglandin E1-induced hypotension on human cerebrovascular carbon dioxide reactivity during propofol-fentanyl anesthesia"Journal of Clinical Anesthesia. 17. 545-549 (1999)
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[Publications] Endoh H: "Effects of naloxone and morphine on acute hypoxic survival survival in mice"Critical Care Medicine. 27. 1929-1933 (1999)
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[Publications] 遠藤 裕: "脳外科救急手術と周術期管理"救急医学. 23. 1715-1720 (1999)
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[Publications] 渡辺 逸平: "心肺蘇生におけるACD-CPRの臨床効果"蘇生. 18. 135-138 (1999)