2000 Fiscal Year Annual Research Report
α2作動薬,NMDA拮抗薬の低体温時における脳血管反応のウィンドー法を用いた検討
Project/Area Number |
11671489
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Research Institution | GIFU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
飯田 宏樹 岐阜大学, 医学部, 助教授 (30159561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土肥 修司 岐阜大学, 医学部, 教授 (40155627)
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Keywords | α2作動薬 / NMDA拮抗薬 / 脳血管 / 微小循環 / 低体温 |
Research Abstract |
近年,低体温は組織の酸素消費量を減少させ,代謝を抑制することによって,虚血に対する臓器の抵抗力を増大させ,頭部の重傷疾患患者の予後を改善する可能性が注目されている.しかし,従来の研究では正常時における脳血管作動薬や麻酔薬の脳循環に与える影響は,詳細に検討されているが,低体温時の脳血管の反応性は充分には検討されていない.昨年度は雑種犬を用いて実験を行ったが,低体温によって出血傾向が出現し,頭窓(closed cranial window)の維持が困難となったため,今年度は実験動物を日本白色兎へ変更し,下記の研究を試みた. 検討題目:α2アゴニスト(デキサメデトミジン)の直接の脳血管に対する反応性の検討-通常体温と低体温の比較 日本白色兎を対象として,静脈路を確保後,ペントバルビタールの静脈内投与で麻酔を維持し,頭窓を作製することによって脳軟膜血管を直接観察した.14羽を通常体温群(39.0〜40.0度)および低体温群(33.0度〜34.0度)の2群に分けて実験を行った.両群ともデキサメデトミジンを3濃度(10^<-7>M,10^<-5>M,10^<-3>M)を人工髄液に溶解してwindow内に局所投与した.10^<-7>M,10^<-5>M濃度のデキサメデトミジンは通常体温群では脳軟膜血管を拡張させ,低体温群では収縮させた.高濃度(10^<-3>M)のデキサメデトミジンは両群において脳軟膜血管を拡張させた.従って,低体温ではデキサメデトミジンの脳微小循環に与える影響が修飾されることがわかった.また,雑種成犬では通常体温においては,デキサメデトミジンは脳軟膜血管を収縮させるが,通常の体温においてもデキサメデトミジンの脳微小循環に与える影響は種差があることがわかった.
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Research Products
(1 results)