1999 Fiscal Year Annual Research Report
表在性膀胱癌の細胞接着・運動阻害による再発予防治療の基礎的研究
Project/Area Number |
11671533
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
原林 透 北海道大学, 医学部・附属病院, 助手 (70301900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 信雄 北海道大学, 医学部・附属病院, 講師 (90250422)
出村 孝義 北海道大学, 医学部・附属病院, 講師 (00133827)
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Keywords | 膀胱癌細胞株 / 接着因子 / リン酸化酵素 / 腔内播種 / 再発予防 |
Research Abstract |
・ヒト膀胱癌細胞6株(DAB-1,EJ,UMUC-2,UMUC-6-dox,KU-1,KU-7)を用い、in-vivoおよびin-vitro実験を行った。 ・機械的粘膜損傷を起こしたマウス膀胱へ癌細胞懸濁液を注入する移植実験を行い生着率を検討した。 ・これら膀胱癌細胞の接着関連タンパクであるインテグリン、接着班局在タンパク、カドヘリンおよび細胞内結合タンパクの発現をWestern blot法で検討した。 ・マウス膀胱移植実験では、高頻度生着株(UMUC-2 : 100%,KU-7 : 100%,UMUC-6-dox : 100%)、低頻度生着株(EJ : 18%)、非生着株(KU-1 : 0%,DAB-1 : 0%)が観察された。 ・Western Blot法により細胞の接着関連タンパクの発現を見ると、生着株では、インチグリンbeta4の発現低下(3/4例)、カドヘリンの発現低下(3/4例)、beta-cateninの発現低下(4/4例)が共通事項として観察された。FAK、パキシリン、alpha-カテニン、Csk、Crkなどの発現には一定の傾向を認めなかった。 ・膀胱腔内播種のモデルと考えられる注入生着実験から、播種には主にインテグリンbeta4の発現、カドヘリンの発現が大きく関与していると考えられた。 ・今後、接着班形成に必要なタンパクの活性化阻害を薬剤を用いることにより行うことにより播種予防薬を模索する予定である。
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