2000 Fiscal Year Annual Research Report
β-カテニン制御におけるAXINとAPCの関係の分析
Project/Area Number |
11671540
|
Research Institution | NIIGATA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
若月 俊二 新潟大学, 医学部・附属病院, 助手 (00311671)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ビリム ウラジミール 新潟大学, 医学部, 外国人特別研究員
谷川 俊貴 新潟大学, 医学部・附属病院, 講師 (70236686)
冨田 善彦 新潟大学, 医学部, 助教授 (90237123)
|
Keywords | β-catenin / APC / PCR-SSCP / DNA direct sequencing / western blotting / TCC / RCC |
Research Abstract |
今回我々は泌尿器科癌におけるWntシグナル伝達系での遊離β-カテニンの制御に対するAxinとAPCへの作用について検討した。まず平成11年度は【泌尿器科癌におけるAxinおよびAPCの発現の検討】を行った。まず一般的に様々な癌腫における、β-カテニンの減弱、β-カテニン遺伝子のmutationはそのmalignant characterと関係する事実は知られている。そこで我々はPCR-SSCPとDNA direct sequencingを用い、移行上皮癌(TCC)・腎細胞癌(RCC)細胞株及び臨床的材料におけるβ-カテニンの3番exonでのgenetic alterationを検出した。臨床例での腎癌と転移性腎癌及び移行上皮癌症例の標本においてβ-カテニンの発現を検討した。さらにwesternblottingを用い、β-カテニンの発現を検討した。結果)β-cateninの発現を蛋白レベルで見ると膜上での染色性はRCCの15.5%、TCCの24.7%で減弱していた。それはRCCではそのstaging・リンパ節転移と、TCCではstagingと多発性と相関していた。しかし全体数が少なく、再発や生存率との相関はみられなかった(Clinical Cancer Research Vol.6,460-499,2000)。平成12年度は症例の蓄積により、β-cateninの発現と再発や生存率との相関を検討中であり、さらには正常β-cateninの発現低下によってRCCとTCCのmalignant characterやtumor progressionが引き起こされる可能性について検討を重ねていく予定である。
|
Research Products
(1 results)