2001 Fiscal Year Annual Research Report
分泌型hybrid IL-18遺伝子導入による免疫遺伝子治療の基礎的検討
Project/Area Number |
11671553
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
原 勲 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10263378)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 宏 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80335447)
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Keywords | IL-18 / 遺伝子治療 / 腎細胞癌 |
Research Abstract |
マウス腎癌細胞株(RenCa)に天然型および分泌型双方のIL-18 cDNAをtransfectionし、多数のstable transformantを得ました。それぞれのクローンにつきnorthern blotting法を用いてIL-18 cDNAの発現を調べ、IL-18のmessageを有するものをpositive cloneとして選出しました。Positive cloneに関しては培養上清中のIL-18の活性をELISA法にて測定しました。この結果分泌型IL-18を導入したtransformantにおいてのみ培養上清中でのIL-18の活性が認められました。 天然型、分泌型IL-18 cDNAを遺伝子導入したtransformantと母細胞である腎癌細胞株を同系マウス(Balb/c)に皮下接種しました。天然型IL-18のtransformantは母細胞と同程度の腫瘍増殖を示したのに対し、分泌型IL-18 cDNAを遺伝子導入したtransformantは同系マウスに完全拒絶されました。しかしながらヌードマウスに皮下接種した際には分泌型IL-18 cDNAを遺伝子導入したtransformantは遅いながらも腫瘍増殖を示し、抗腫瘍効果にはT cellが関与していることが示唆されました。Anti-asiao GM1抗体を用い、NK細胞を欠失させたマウスにおいても分泌型IL-18のtransformantの抗腫瘍効果は減弱されなかったことよりNK細胞の関与は否定的でした。また、MMCにより処理された分泌型IL-18のtransformantを用いたワクチン実験において母細胞であるRenCaの増殖を抑制したことより、分泌型IL-18のtransformantにはワクチン効果があることが証明されました。
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