1999 Fiscal Year Annual Research Report
マウス腎癌転移実験モデルを用いた血管新生抑制治療検討
Project/Area Number |
11671559
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
西谷 真明 徳島大学, 医学部・附属病院, 助手 (40304521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 善雄 徳島大学, 医学部, 助手 (20304511)
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Keywords | マウス / 腎癌 / 血管新生 / 血管新生抑制治療 / アンジオスタチン / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
マウスプラスミノーゲンcDNAをテンプレートとしてPCR法にてpreactivation peptideの全長もしくは一部を含む2種類のアンジオスタチンのcDNAを作製した。さらに、2種類のアンジオスタチン遺伝子をそれぞれプラスミドベクター(pcDNA)に挿入することにより2種類のアンジオスタチン発現プラスミド(pcDNA-Angiostatin、pcDNA-AST)を構築し、mouse renal cell carcinoma(RenCa)細胞株にリポフェクション法で導入、アンジオスタチン持続発現細胞株を樹立した。培養上清中へのアンジオスタチンの高発現を確認後、BALB/c mouseに最も発現の高いアンジオスタチン持続発現細胞およびコントロール細胞を皮下移植し、経時的にその抗腫瘍効果を比較検討した。in vitroでの増殖はparent、mock-transfectant、および2種類のアンジオスタチンtransfectantともに差は認めなかった。皮下移植腫瘍の腫瘍容積は、移植後3週目で、pcDNA-Angiostatin、pcDNA-AST導入群でそれぞれコントロール群の40%,50%とアンジオスタチン導入群で有意に腫瘍細胞の増殖が抑制された。5週後でのアンジオスタチン導入群の抗腫瘍効果はさらに顕著であった(それぞれコントロール群の36%、27%)。2種類のアンジオスタチン導入細胞群間での抗腫瘍効果に有意差は認めなかった。肉眼的にはアンジオスタチン導入群で明らかに腫瘍がcentral necrosisを起こしやすい傾向を認めた。
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