1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11671565
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
内藤 絢子 琉球大学, 医学部・附属病院, 助手 (40239356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秦野 直 琉球大学, 医学部, 助教授 (10101924)
小山 雄三 琉球大学, 医学部・附属病院, 講師 (80129436)
宮里 朝矩 琉球大学, 医学部, 助手 (30190771)
小川 由英 琉球大学, 医学部, 教授 (50051719)
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Keywords | 染色体6番 / 長腕 / マイクロサテライト解析 / 泌尿器科腫瘍 / 癌抑制遺伝子 |
Research Abstract |
染色体6番に分布する約30ペアのマイクロサテライトマーカーのプライマーペアを選び、コントロールのDNAを用いてPCRの条件設定を行った。また、すぐに使用可能な脳腫瘍症例の血液および腫瘍から得られたペアDNAを用いて、マイクロサテライト解析によるdeletion mappingを行った。これによると、腫瘍の悪性度に関係なく、染色体6番長腕に欠損の頻度が高かった。また、glioblastoma、anaplastic astrocytomaにおいて、有意に染色体6番の欠損の頻度が高く(36%、36%)、悪性度の低いastrocytomaにおいて欠損の頻度は14%と低い値を示した。また、欠損の部位としては長腕末端に高頻度に認められ、terminal deletionが多かったが、interstitial deletionも少なからず存在した。最も高頻度にdeletionの認められたlocusはD6S292、D6S311、D6S441にまたがる約17cMの領域であり、この部にはLOT-1遺伝子やESR(Estrogen receptor)遺伝子を含み、癌抑制遺伝子の候補遺伝子としての可能性が示唆された。当大学における、前立腺癌症例、尿路上皮癌症例、腎癌症例より、血液および手術検体からの腫瘍組織を採取し、DNAを抽出した。これらのペアDNAに対して、同様のプライマーペアを用いてマイクロサテライト解析を行い、欠損の頻度と欠損の部位について検討する予定である。
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