1999 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺上皮細胞のアンドロゲン依存性の細胞増殖とアポトーシスの分子機構に関する研究
Project/Area Number |
11671573
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
岸本 武利 大阪市立大学, 医学部, 教授 (00047078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉村 一誠 大阪市立大学, 医学部, 講師 (90187659)
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Keywords | 前立腺 / アンドロゲン / ARE / アポトーシス |
Research Abstract |
Androgen responsive element(ARE)の配列を有する2本鎖オリゴヌクレオチド(AREデコイ)をヒト前立腺癌由来LNCaP細胞にリポフェクションによって導入した場合、アポトーシスが誘導されることをDNAラダーの検出およびin situ end labeling法で確認した。このAREデコイによるアポトーシスは、アンドロゲン・レセプターの転写活性を競合阻害することによってに起こると考えられ、アンドロゲン・レセプターの変異を有する場合のアンドロゲン依存性アポトーシスとみなしうる。このモデルにおいて、アポトーシス制御因子のひとつbcl-2の発現を定量的PCRで検討し、bcl-2の発現が低下することを見出した。引き続き、baxの発現について現在検討中である。 これと並行して、differential display法を用いて、同じLNCaP細胞において培養液中の血清を活性炭、フィコール処理したものとして増殖を抑えた状態と、これにdehydrotestosteronを10^<-9>M添加して増殖を活性化した状態とを比較して、アンドロゲンによって発現が誘導される遺伝子群を現在検索中である。確認のノーザン・ブロットが完了していないため、明らかな結果としてはまだ報告できない。
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