1999 Fiscal Year Annual Research Report
膀胱癌細胞のBCGに対するマクロファージ様作用の発現と抗腫瘍効果の関係
Project/Area Number |
11671584
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
黒田 加奈美 東邦大学, 医学部, 助手 (70192044)
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Keywords | 膀胱癌 / BCG / マクロファージ様作用 |
Research Abstract |
人膀胱移行上皮癌培養細胞株(T-24)細胞にBCGを加え37℃、5%CO_2下で24時間培養しBCG ingestion assayを行った。続いて余分なBCGを含んだ古い培養液を捨て、細胞を洗浄した後に新しい培養液を加え37℃、5%CO_2下でさらに12時間培養し、培養液中のサイトカインを測定した。臨床的にBCG膀胱内注入療法中に尿中に検出されるサイトカインで、またBCGによって感作された活性化マクロファージより作産されるものとしてTNF-α、IL-1β、G-CSF等が知られており、ヒトモノクロナル抗体を用いたSandwitch ELISA法にてこれらのサイトカインを測定したが、どれも測定限界以下であった。マクロファージ様作用の一つと考えられる人膀胱移行上皮癌培養細胞上のHLA-DRとICAM-1の発現はBCGとともにIFN-γを加えて培養すると著明に増強されるので、IFN-γを加えてから同上の実験を行いサイトカイン分泌能の再検討を行いたい。さらにIFN-γとTNF-αの両者を加えるとHLA-DRとICAM-1の発現率が上がるので、その条件下で他のサイトカインについての検討も行う予定である。
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