2000 Fiscal Year Annual Research Report
女性生殖器癌における血管新生とその抑制に関する研究
Project/Area Number |
11671606
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
藤本 次良 岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (80199372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉舎 輝彦 岐阜大学, 医学部, 教授 (70079870)
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Keywords | 女性生殖器癌 / 転移 / 血管新生 / 血管新生因子 / 転写因子 / 血管新生阻害薬 / 腫瘍休眠療法 |
Research Abstract |
子宮頚癌において、thymidine phosphorylase(TP)であるplatelet-derived endothelial cell growth factor(PD-ECGF)の発現は間質に特徴的で、血管新生能や予後とよく相関する。ところで、一般に子宮頚癌でリンパ節転移がある症例では予後は不良であるが、転移リンパ節でのPD-ECGFの発現量がより良いインディケーターになることがわかった。したがって、TPの基質である5FUの前駆体は増殖進展と関与する血管新生能を制御し、奏効すると考えられる。また、子宮頚癌患者において、血清PD-ECGFは、その進展に対して良い腫瘍マーカと成り得ることがわかった。さらに、腫瘍内に浸潤してくるtumor associated macrophageから分泌されるIL-8も血管新生因子として増殖進展と関与し、臨床予後と相関することがわかった。そこで、子宮頚癌における血管新生因子の情報伝達を明らかにするため、血管新生能とよく相関する転写因子であるets-1の発現を検討したところ、PD-ECGFおよびIL-8の発現とよく相関し、状況に応じて発現が変化する血管新生因子よりも転写因子であるets-1を標的にする戦略もより効率的であろうと推察される。卵巣癌において、vascular endothelial growth factor(VEGF)のうちVEGF165が主なアイソフォームで、この発現は組織型や進行期による差はないが、予後と相関する。さらに、腹膜播腫巣におけるVEGFの発現が原発巣に比して著しく高くなる症例では、予後が不良であることがわかった。したがって、VEGFは増殖進展に関与する血管新生のインディケターとなると考えられ、抗VEGF抗体や抗VEGF受容体阻害薬は奏効すると考えられる。子宮内膜癌において、basic fibroblast growth factor(bFGF)は癌の進展と関与し、臨床進行期と相関する。IL-8および性ステロイドにより発現調されるPD-ECGFは子宮内膜癌の早期における筋層浸潤に関与し、やはり性ステロイドにより発現調節されるVEGFも子宮内膜癌の早期における進展と関与する。したがって、子宮内膜癌においてbFGFは増殖進展に関与する血管新生のインディケターとなると考えられる。そこで、この点から検討したところ、子宮内膜癌の血管新生能は、in vitroでprogestin,TNP470,ginsenoside Rb2,dienogest,toremifeneおよびICI 182,780で制御できることがわかった。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Fujimoto J, et al.: "The value of platelet-derived endothelia cell growth factor as a novel predictor of advancement of uterine cervical cancers."Cancer Res.. 60. 3662-3665 (2000)
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[Publications] Fujimoto J, et al.: "Clinical implication of expression of interleukin 8 related to angiogenesis in uterine cervical cancers."Cancer Res.. 60. 2632-2635 (2000)
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[Publications] Fujimoto J, et al.: "Clinical implication of platelet-derived endothelia cell growth factor in metastatic lesions of uterine cervical Cancers."Cancer Res.. 59. 3041-3044 (1999)
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[Publications] Fujimoto J, et al.: "Clinical implication of platelet-derived endothelia cell growth factor related to angiogenesis in ovarian endometriosis."J.Cli.Endocrinol.Metab.. 84. 359-362 (1999)
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[Publications] Fujimoto J, et al.: "Theexpression of vascular endothelial growth factor and its mRNA in uterine crervical cancers."Br.J.Cancer. 80. 827-833 (1999)
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[Publications] Fujimoto J, et al.: "The exprerssion of platelet-derived endothelia cell growth factor in uterine crervical cancers."Br.J.Cancer. 79. 1249-1254 (1999)
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[Publications] 藤本次良: "「血管新生」新女性医学体系 44.婦人科腫瘍の分子・細胞生物学(武谷雄二 他編)"中山書店(印刷中).
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[Publications] 藤本次良 他: "「癌浸潤・転移抑制剤」新女性医学体系 7.産婦人科薬物療法(武谷雄二 他編)"中山書店. 6 (2000)