1999 Fiscal Year Annual Research Report
子宮筋におけるadenylyl cyclase及びG蛋白遺伝子発現の変化と制御機構
Project/Area Number |
11671639
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
鈴木 庸介 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (70301405)
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Keywords | アデニル酸シクラーゼ / G蛋白 / 子宮筋 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
1.Adenylyl cyclase(AC)のmRNAの発現 (1)正常妊娠期別ラットの子宮筋:ACのmRNAは、AC2、4、5、6、7、9の5種類が発現していた。これらの遺伝子発現は、妊娠とともに増加し、妊娠17日目で最大となり、以後分娩後4日目までに徐々に減少し、非妊娠子宮筋のレベルまで回復した。 (2)偽妊娠モデルラットの子宮筋:上記5種類のAC mRNAのうち、AC4はエストロゲン、AC6はプロゲステロンの付加により遺伝子発現が増加した。 2.AC酵素活性の測定 (1)正常妊娠期別ラットの子宮筋:ACの酵素活性は、1-(1)と同様に、妊娠とともに増加し、妊娠17日目で最大となり、以後分娩後4日目までに徐々に減少し、非妊娠子宮筋のレベルにまで回復した。フォルスコリン刺激によるACの酵素活性の変化も同様であった。 (2)偽妊娠モデルラットの子宮筋:ACの酵素活性は、エストロゲン、プロゲステロンの付加により増加した。フォルスコリン刺激によるACの酵素の活性の変化も同様であった。 以上の結果より、子宮筋におけるACのmRNAの発現及びその酵素活性は、妊娠とともに増加し、妊娠中期に最大となり、分娩が近くなるにつれて徐々に減少し、分娩後は非妊娠のレベルに戻ることが明らかになった。さらに、これらの変化は、少なくともエストロゲン、プロゲステロンの影響を受け、調節されていると考えられた。
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