2001 Fiscal Year Annual Research Report
閉経後骨粗鬆症の発症における神経因子の関与に関する検討
Project/Area Number |
11671650
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
高松 潔 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (30206875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊地知 律子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90328493)
矢島 正純 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (10182320)
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Keywords | Osteoporosis / Neuropeptide receptors / Menopause / Estrogen / Hormone replacement therapy / Bone Metabolism |
Research Abstract |
閉経後骨粗鬆症における神経因子、特にneuropeptideの関与を検討するため、本年度は骨組織における各種neuropeptide receptorの発現に与えるエストロゲンの影響を半定量的に解析した。雌性ddyマウスを用いて、偽手術群(Sham群)、両側卵巣摘出群(OVX群)、徐放性17β-estradiol剤を埋込みエストロゲンを補充した群(HRT群)の3群における11種類のneuropeptide receptorの発現をRT-PCR法により比較検討した。 その結果、骨組織にはvasoactive intestinal polypeptide(VIP)2 receptor、Calcitonin gene-related peptide(CGRP)receptor、alkaline phosphatase(ALP)receptorが発現していることを改めて確認した。エストロゲン環境による発現の比較では、VIP-2 receptorはOVXによりSham群と比較して1.75倍の発現をすること、さらにHRTによりShamレベルまで回復することが明らかになった。逆に、OVX群におけるCGRP receptor発現はHRT群の0.55倍であった。一方、ALP receptor発現はエストロゲン環境による変化を認めなかった。 以上のことから、neuropeptideはエストロゲン環境変化による骨代謝の変化に関与していることが強く示唆された。
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