1999 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト精子先体膜上物質h-Sp-1のカルシウムチャンネルへの関与に関する検討
Project/Area Number |
11671661
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
小森 慎二 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (60195865)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤谷 昭子 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (50212402)
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Keywords | 精子膜分子 / カルシウムチャンネル |
Research Abstract |
1.h-Sp-1分子に対するモノクローナル抗体を利用した対応抗原の解析 h-Sp-1遺伝子をbaculovirus vectorに導入してSf9細胞にtransfectionして発現蛋白を作成した。同蛋白(h-Sp-1分子)をマウスに免疫してモノクローナル抗体G3G9(MAbG3G9)を作成した。MAbG3G9を用いてヒト精子を染色し、精子膜上でのその局在を含めて解析した。その結果、精子膜上に存在していることが判明した。さらに、ヒト精巣を用いて同じくこのモノクローナル抗体で組織染色し精子の形成過程でのどの時期より発現しているかを現在解析中である。 2.ヒト精巣でのh-Sp-1遺伝子の発現の解析 h-Sp-1遺伝子を用いてヒト精巣組織での発現を検討したところ、2.1kbのバンドと1.2kbの2つのバンドを認めた。現在、ヒト精巣を用いて精子形成過程での発現お及びその他の細胞(Leydig cell,Sertoli cellなど)での発現を解析しているところである。また、精子より蛋白を抽出し、このモノクローナル抗体を用いてWestern blot解析をしたところ、分子量の55kDのバンドを得た。さらに、糖鎖の修飾の状態などをSDS-PAGE法等の方法で解析している。 3.受精系におけるカルシウムチャンネル関連分子との相互作用に関する解析 すでに受精卵の分化発育にて関与が明らかになっているRab3-Rabphilin,SNAREs系分子(Synaptotagmin,Syntaxinなど)との相互作用をそれぞれ分子に対する抗体を用いて検討している。ヒト精子より蛋白を抽出し、各抗体にてWestern blot解析を行い、精子膜上にcalmodulin,synapsin-1分子が精子膜上に存在することを確認した。現在、さらに、chemical cross-linkingにて精子膜上でのh-Sp-1分子への結合分子の有無および性状を解析している。
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