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1999 Fiscal Year Annual Research Report

モデル動物による感音性難聴の発症機序および予防法・治療法の検討

Research Project

Project/Area Number 11671712
Research InstitutionKansai Medical University

Principal Investigator

岩井 大  関西医科大学, 医学部, 講師 (10232638)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 稲葉 宗夫  関西医科大学, 医学部, 助教授 (70115947)
Keywords早期老人性難聴 / 骨髄移植 / フローサイトメトリー / 聴性脳幹反応 / マイトジェン / TUNNEL法 / 螺旋神経節 / apoptosis
Research Abstract

早期老人性難聴モデルマウスであるSAM/P1マウスの難聴進行に骨髄移植治療が有効であるかを検討した。
難聴のまだ強くない若年SAM/P1マウスの骨髄を、正常マウス(BALB/cマウス)の骨髄に入れ替える骨髄移植を行ったのち、各種検査を行った。フローサイトメトリーでは、[BALB/c to SAMP1]マウスのリンパ球はドナーのBALB/c値に置き換わっており、骨髄移植により骨髄免疫系細胞がホストからドナーに正確に入れ替わっていることが示唆された。聴性脳幹反応(ABR)による聴力検査では、2カ月令のSAMP1マウスに比し5カ月令のSAMP1マウスで難聴の進行が見られたが、[BALB/c to SAMP1]マウス(BALB/cの骨髄を移植後3カ月を経たSAMP1マウス、5カ月令)では、2カ月令のSAMP1マウスとほぼ同じ聴力閾値を認め、難聴進行の予防が確認された。マイトジェンのTリンパ球に対する作用を比較すると、5カ月令SAMP1マウスにおいて分裂能が低下していたが、[BALB/c to SAMP1]マウスでは、BALB/cマウスより低いものの、同月令のSAMP1マウスに比し分裂能が保持されていることが判明した。TUNNEL法による検討では、5カ月令のSAMP1マウスで螺旋神経節のapoptosis発現が見られたが、骨髄移植治療群では見られなかった。以上より、早期老人性難聴の原因は過牛側でなく異常骨髄細胞(骨髄幹細胞)側にあり、異常骨髄を正常骨髄に入れ替える骨髄移植により、免疫異能の低下や螺旋神経節のapoptosisの進行、これによる早期の難聴を阻止できるのではないかと考える。
これらの実験結果は、交付申請書に記載した計画をほぼ実現する結果となった。成果の一部は本年度の日本耳科学会とInner Ear Bioloby(Finland)で発表しており、現在投稿準備中である。

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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