2000 Fiscal Year Annual Research Report
機能温存の頭頸部癌化学療法への組織培養法とp53遺伝子による感受性予測の臨床応用
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11671719
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Research Institution | Aichi Cancer Center |
Principal Investigator |
長谷川 泰久 愛知県がんセンター, 研究所, 研究員 (10261207)
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Keywords | 頭頸部癌 / 感受性試験 / CDDP / 5FU / TS / DPD / GSTπ |
Research Abstract |
感受性試験と遺伝子発現解析による治療効果の予測にもとづく頭頸部癌化学療法の有用性の研究を行った。1)5FUとシスプラチン(CDDP)との併用化学療法(FP)による治療選択の意義:機能温存とdownstageを目指して、FP療法(5FU 600mg/m^2/day,day1-6,CDDP 80mg/m^2/day,day7)を28例の中・下咽頭癌症例に行い、23例、79%にPR以上の効果を認めた。切除が可能な24例中12例、50%で臓器が温存された。FP療法の治療効果の高さと本療法による治療選択の意義が示された。2)RT-PCR法による抗癌剤効果規定因子の遺伝子発現の検討:5FUとCDDPの効果規定因子と考えられるチミジル酸合成酵素(TS)、ジヒドロピリミジン脱水素酵素(DPD)、グルタチオンS-転移酵素(GST)が頭頸部癌での抗腫瘍効果を予測する因子になり得るかをin vitro感受性試験であるHistoculture drug response assay(HDRA)法との関係について検討した。頭頚部癌患者28症例を対象とした。内訳は口腔癌9例、中下咽頭・喉頭癌13例、その他6例。腫瘍の5FUとCDDPに対する薬剤感受性をHDRA法にて評価した。TS,DPD,GSTはGAPDHを内因性コントロールとして半定量的にRT-PCR法にて評価した。HDRA法の腫瘍発育阻止率と抗癌剤効果規定因子のmRNA発現の間の相関について検討した。5FUの感受性とDPDmRNAの発現との間には負の相関関係が認められた。5FUの感受性とTS、及びCDDPの感受性とGSTについては相関しなかった。頭頚部癌の5FU系抗癌剤投与における抗腫瘍効果を予測する上でDPDmRNAの発現は、その一因子になり得ることが示された。さらに5FUとCDDPの併用化学療法例27例を対象に化療前の腫瘍組織での遺伝子発現と化療の効果の関係について検討した。DPDとGSTのmRNAの発現が共に低値であった11例中10例にてPR以上の治療効果があり、抗癌剤効果規定因子の遺伝子発現解析の有用性が示唆された。
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[Publications] Y.MURAMATSU,Y.HASEGAWA, et al: "Metallothionein Immunoreactivity in Head and Neck Carcinomas ; Special Reference to Clinical Behaviors and Chemotherapy Responses"ANTICANSER RESEARCH. 20. 257-264 (2000)
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[Publications] 小川徹也,長谷川泰久 他: "頭頸部癌化学療法の予測因子"耳鼻と臨床. 45. 749-752 (1999)