2000 Fiscal Year Annual Research Report
眼正常発生および眼先天異常成立過程におけるアポトーシスの意義の解明
Project/Area Number |
11671753
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Research Institution | NAGOYA CITY UNIVERSITY |
Principal Investigator |
尾関 年則 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (60254299)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小椋 祐一郎 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (70191963)
桜井 英二 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (30305528)
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Keywords | 眼正常発生 / 眼先天異常 / アポトーシス / マウス胎仔 / 胎生裂閉鎖不全 / 水晶体胞分離不全 |
Research Abstract |
発情期の雌C57BL/6NJclマウスと雄マウスを一晩同一飼育箱で飼育し,翌朝,腟栓のみられた雌を妊娠0日とした.妊娠10日から出生直前の妊娠18日のいずれかの日に,母獣マウスを屠殺・開腹して,胎仔を取り出した.実体顕微鏡下で外形観察ののち眼部のみの組織片として,4%パラフォルムアルデヒド液に直ちに浸漬・固定した.約1週間浸漬・固定後,エタノール系列で脱水,キシレンで透徹後,パラフィンに包埋し,厚さ4μmで薄切して,眼部の連続切片を作成した.脱パラフィン,水和ののち,組織切片中のアポトーシス検出にはterminal transferase-mediated deoxyuridinetriphosphate (d-UTP) -biotin nick-end labeling(TUNEL)法を用いた.その後,核の対比染色として,ヘマトキシリン染色あるいはメチルグリーン染色を施した.アポトーシス制御因子の一つとして,ヒアルロン酸に着目し,ヒアルロン酸結合蛋白法を用いて,ヒアルロン酸の眼球発生における局在も検討した.すべての染色した切片は,光学顕微鏡で詳細に観察した. 正常発生眼球および自然発生の先天異常眼を比較した結果,アポトーシスの異常により胎生裂閉鎖不全が成立すること,および,ヒアルロン酸の過剰な分布によりアポトーシスが抑制されて水晶体胞分離不全が成立することを解明した. 臨床的には,眼先天異常の一つであるPeters奇形の37例を検討し,その合併眼異常,および,全身異常が神経堤細胞の発生異常で惹起されることを報告した. 今後も,マウスを用いて眼正常発生ならびに眼先天異常の成立過程を,形態形成制御因子の面からさらに解明する予定である.
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[Publications] Hironori Ozeki: "Apoptosis is associated with formation and persistence of the embryonic fissure"Current Eye Research. 20・6. 367-372 (2000)
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[Publications] Hironori Ozeki: "Ocular and systemic features of Peters' anomaly"Graefe's Archive for Clinical and Experimental Ophthalmology. 238・10. 833-839 (2000)
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[Publications] Hironori Ozeki: "Suppression of lens stalk cell apoptosis by hyaluronic acid leads to faulty separartion of the lens vesicle"Experimental Eye Research. 72・5. 63-70 (2001)