1999 Fiscal Year Annual Research Report
Prefabricted flapの血行に関する研究
Project/Area Number |
11671783
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
本間 賢一 札幌医科大学, 医学部, 講師 (90305243)
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Keywords | Prefabricated flap / 皮弁 / 血行 / microangiography |
Research Abstract |
実験材料と方法 実験動物として14〜16週齢体重400〜500gの成熟したWistar系ラットの雄を用いた。Tissue expanderは30cc直径5cmのround typeでremote valve付きの製品を使用した。麻酔はエーテルとケタミン腹腔内投与(0.1mg/g)で行った。 Flapのデザインは外尿道口を基準点として1cm頭側に5×5cmの正方形の皮弁をデザインした。尾側の辺の中央部3cmに皮切を加え墨汁で目印とした範囲の皮下をpanniculus carnosusを含めて剥離しexpanderを挿入するためのポケットを作成した。 Pedicleとした血管束は伏在動静脈で伏在動静脈からは直下の薄筋に数本の筋枝を出しており遠位端で筋膜を含め8×10mmの薄筋を先端に付け血管を損傷しないように幅2mm程度の内転筋群とともに伏在動静脈の起始部まで挙上した。この血管束を鼠径部脂肪組織の中を通し下腹壁動静脈とその起始部より頭側で交差させ先に腹部にデザインしたflapの中央部のpanniculus carnosusに裏側から5-0ナイロン系で固定した。Expanderを挿入し術後の移動を防ぐためにexpanderのコネクター部分を皮膚表面から5-0ナイロン系で糸をかけて固定した。すべての手術操作は無菌的に行い動物の消毒にはマスキンWを使用した。手術後1週間目に生食30mlを注入しfull expansionとした。初回手術後3週間目に5×5cmの皮弁を挙上した。以上のようにTissue expanderを用いたprefabricated flapを作成した。静脈還流が皮弁の生着に及ぼす影響を調べる目的で、既存の外側腹壁静脈、浅腹壁静脈を還流静脈として温存した群を作成した。 結果 皮弁の生着域は還流静脈を多く温存した群で高かった。移植した血管柄の静脈は切断しても生着域に大きな影響を与えず、血管茎の反対側に還流静脈があれば皮弁は生着することが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)