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1999 Fiscal Year Annual Research Report

歯周組織における付着上皮の防御機構と接着分子

Research Project

Project/Area Number 11671815
Research InstitutionTokyo Dental College

Principal Investigator

橋本 貞充  東京歯科大学, 歯学部, 講師 (10201708)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 井上 孝  東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (20125008)
Keywords付着上皮 / 上皮付着機構 / 接着蛋白 / 内側基底板 / 半接着斑 / ラミニン / ラミニン5 / インテグリン
Research Abstract

歯周疾患の進展には上皮付着の破壊が初期に起こる必要があり、一方、治癒過程においては再生付着上皮の歯面への再付着が必須の要因となってくる。付着上皮細胞間や上皮細胞と基底膜を介した結合織との結合、付着上皮細胞とエナメルおよびセメント表面との付着機構に関与する接着分子を検討することは、歯周疾患の病態の理解に極めて重要であると考えられる。本研究の目的は、付着上皮形成過程と、再生付着上皮および歯周疾患罹患後の治癒過程にみられる長い付着上皮における、接着分子とそのリガンドの発現を検討し、これらが生体防御機構にどのように関与しているかを明らかにすることである。
ポリクロナールラミニンは、口腔上皮、歯肉溝上皮および付着上皮の結合組織側、すなわち外側基底板では強陽性を示したが、凍結切片及び非脱灰割断標本におけるエナメル側の内側基底板では、明らかな陽性反応は見られなかった。ラット(生後4週)の歯牙形成過程において、エナメル質の沈着と、歯根象牙質の形成に伴って、内側基底板に相当する部のポリクロナールラミニン陽性反応が、暫時消失していることを確認しており、エナメル質と付着上皮との結合には、ラミニンの発現が変化することが考えられた。ラミニン5はラミニンファミリーの一員を構成し、口腔上皮においては基底側や有棘細胞では認められないが、顆粒層から表層の角化層の上皮細胞間に、強い陽性反応を認めた。付着上皮においては、ラミニン5がエナメル質表層の内側基底板に、明瞭な細い帯状となって観察され、ラミニン5が付着上皮細胞のエナメル質表層との接着と、細胞遊走に重要な役割を果たしていることが示唆された。インテグリンα6β4は、半接着斑を構成する接着タンパクとして、同様の接着タンパクのBP180と共に、基底膜側の細胞膜に局在していることが知られており、ラミニン5は、インテグリンα6β4のリガンドであることから、付着上皮のエナメル質側の内側基底板においては、ラミニン5とインテグリンα6β4が主要な細胞接着分子として働いていることが示唆された。

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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