1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11671827
|
Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
藤村 節夫 松本歯科大学, 歯学部, 助教授 (40045505)
|
Keywords | 歯周病 / 鉄獲得機構 / プロテアーゼ / Porphyromonas / ヘム蛋白質 |
Research Abstract |
今回はヘムたんぱくであるミオグロビンが歯周病原菌Porphyromonas gingivalisの鉄源となりうること,またその過程にはプロテアーゼシステムが働くであろうことを予測した.P.gingivalisのエンベロープはミオグロビンと可逆的に結合し,その結合は中性以下のpHで起こり,また結合したミオグロビンは高pHで遊離する.1mgのエンベロープに結合しうるミオグロビンの量はpH5.0で1.4μgで,スカッチャードプロットからその会離定数は22nMと算定されミオグロビンとエンベロープとの親和性はかなり強い.ドットブロットアッセイ法でミオグロビンはP.gingivalisのヘモグロビン結合たんばくとの結合が確認されたがその結合量はヘモグロビンの約50%であった.またヘモグロビンで飽和したエンベロープはミオグロビンと結合できないので,ミオグロビンとヘモグロビンのエンベロープヘの結合サイトは共通であろうと考えられる.ミオグロビンをデタージェントで可溶化したP.gingivalisのエンベロープ(アルギニン特異的プロテアーゼ=RGPとリジン特異的プロテアーゼ=KGPを含む)で分解した後,ゲル濾過で分別した一画分に鉄を制限した培地中でのP.gingivalisの発育を促進作用を認めたので,鉄供給機構にブロテアーゼが関与している可能性が考えられる.
|
Research Products
(1 results)