1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11671830
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
梅本 利彦 朝日大学, 歯学部・口腔細菌学講座, 助教授 (80076033)
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Keywords | 細菌定着因子 / 共凝集 / 表層タンパク質 / Treponema medium / Porphyromonas gingivalis / 分離精製 |
Research Abstract |
本研究は,Treponema mediumATCC700293の37kDaタンパク質に関する化学分析とその遺伝子解析を行うことにより,本菌の口腔内定着における本タンパク質の役割を分子レベルで解明することを目的とする。本年度では,同タンパク質の分離精製とアミノ酸分析を行うことを目的とした。菌体は10%ウサギ血清加TYGVS培地で大量培養を行い解析に充分な菌体収量を得た。その間,37kDaタンパク質の分離精製を目的として種々の方法を試行した。現在,目的のタンパク質の分離精製に続いてアミノ酸配列の分析を進めている。 1.アフィニティー精製:CNBr-activated Sepharose 4B担体に抗37kDaタンパク質ウサギ血清の50%硫安沈澱画分(リガンド)を固定化した結合体カラムに,菌体のSDS可溶化抗原液を流し,0.1MTris-HCl(pH7.5)液で溶出された。 2.界面活性剤・SDS-PAGEによる精製:T.medium菌体のライセイト(超音波破壊上清)を0.5%N-lauroylsarcosineで室温,30分間処理で菌体内膜を可溶化した後,100,000g遠心沈渣(外膜)標品を得た。次いで2%lithium dodecyl sulfate(LDS)で外膜標品を4℃,10分間処理を行い,その上清をSephacryl-200カラムのゲル濾過により得られた第二タンパク質ピーク分画を,15%ポリアクリルアミドゲルでSDS-PAGEを行って得られた単一の37kDaタンパク質バンドを切り出し,電気泳動法によりタンパク質を抽出・精製した。現在,アミノ酸分析を行っている。 今後,線毛タンパク質結合ドメインの解析を行うとともに,増幅用プライマー合成を行い,遺伝子クローニングおよび塩基配列の解析を行う。
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Research Products
(1 results)