1999 Fiscal Year Annual Research Report
アンカリングプロテインに制御されたA-キナーゼによるイオン輸送担体の機能調節
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11671851
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| Research Institution | Meikai University |
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Principal Investigator |
栗原 琴二 明海大学, 歯学部, 助手 (10170086)
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| Keywords | Na^+,K^+-ATPase / Na^+-K^+-2Cl^-cotransporter / リン酸化 / A-キナーゼ / アンカリングプロテイン / イオン輸送 / 耳下腺 / 腺房細胞 |
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| Research Abstract |
ラット耳下腺から基底側膜を単離し,cAMP存在下で[γ-^<32>P]ATPとインキュベートすると300,180,92,50kDaの4種の膜蛋白質がリン酸化された。このリン酸化はPKAへの特異的な阻害剤である[5-24]PKIペプチドによって完全に阻害されたことから,膜に結合したPKAによることを明らかにした。耳下腺のアンカリングプロテイン(AKAP)のサブタイプをRT-PCR法によって検討した結果,AKAP-150の発現を検出した。引き続き次年度,単離した基底側膜にAKAP-150が局在し,アンカリングプロテインとして機能しているかどうかを膜レベルで検討する。
上記計画と並行してイオン輪送担体のリン酸化を調べた結果,上記4種のリン酸化膜蛋白質のうち,92kDaのリン酸化蛋白質はNa^+,K^+-ATPaseであることを明らかにした。また,13年度に予定していた"リン酸化されたNa^+-K^+-2Cl^-cotransporterの機能変化"に関連する結果の一部を,本年度の結果に加え,American J.Physiologyに以下の内容で掲載した。耳下腺の遊離細胞をイソプロテレノールで刺激(in vivo)するとNa^+-K^+-2Cl^-cotransporterが著しくリン酸化され,これに伴いイオンの共輸送および阻害剤であるブメタナイドの高親和性結合部位が増加した。しかし,単離した基底側膜を[γ-^<32>P]ATPとcAMP存在下でAKAP/PKAによるin vitroの系でリン酸化すると,Na^+-K^+-2Cl^-cotransporterのリン酸化は促進されたが,イオンの共輸送およびブメタナイドの結合量は全く変化しなかった。遊離細胞およびin vitroの系から得た[^<32>P]Na^+-K^+-2Cl^-cotransporterをCNBrで切断した後,Na^+-K^+-2Cl^-cotransporterの抗N-末端特異抗体で免疫沈降すると,遊離細胞の場合のみから[^<32>P]ペプチド断片が沈降された。以上のことから,イオンの共輸送およびブメタナイドの結合はN-末端部分のリン酸化部位によって機能調節されていることを明らかにした。
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[Publications] Kurihara K. et al: "Characterization of a phosphorylation event resulting in a upregulation of the Na^+-K^+-2Cl^-cotransporter"American Journal of Physiology. 277. C1184-C1193 (1999)
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[Publications] Kurihara K. et al: "Modulation of thyroid hormone-dependent Na^+,K^+-ATPase induction in cultured human submandibular gland cell lines, HSG cells"Oral Oncology. 35. 368-374 (1999)
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[Publications] 栗原琴二,上羽隆夫: "アンカリングプロテインによって膜に結合されたプロテインキナーゼAによるNa^+,K^+-ATPaseのリン酸化およびその機能調節"日本唾液腺学会誌. 40. 50-51 (1999)
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[Publications] Kurihara K. et al: "Thyroid hormone (3,5,3'-triiodo-L-thyronine) masking/inversion of stimulatory effect of androgen on expression of mkl, a true tissue kallikrein, in the mouse submandibular gland"Endocrinology. 140. 3003-3011 (1999)
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[Publications] Kurihara K. et al: "Difference in androgen-dependent induction of mkl, true tissue kallilrein in C3H/HeN and ICR mouse submandibular gland"Hormone and Metabolic Research. 31. 370-374 (1999)
