2000 Fiscal Year Annual Research Report
加齢と粘膜免疫(抗原特異的唾液腺IgA産生能に関する免疫生物学的検討)
Project/Area Number |
11671886
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
妻鹿 純一 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (40190946)
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Keywords | IgA / Mucesal / Saliva / TLR2 / TLR4 / Aging |
Research Abstract |
加齢に伴う粘膜免疫の変化を検討するため、IgA誘導部位の一つであるNasal associated lymphoid tissueからLPSを免疫しIgA実効部位(Salivary gland,Lung)におけるLPS特異的IgA免疫応答について検討した。6週齢および21カ月齢のBALB/cマウスを上記抗原によって免疫し、各群から採取した唾液、血清、組織あるいは単離した単核細胞等の可検試料を用いて実験を行った。 LPS特異的IgAの免疫応答を検討するため、抗原を経鼻免疫し各組織から単核細胞あるいは上皮細胞を単離した。単核細胞については抗原特異的IgM,IgGおよびIgA産生細胞数をELISPOTassayにより測定した。コントロール群に比較して加齢群ではLPS特異的IgM免疫応答が高い傾向が認められたが、LPS特異的IgA免疫応答について差は認められなかった。以前の研究ではOVAを用いた場合、加齢に伴いOVA特異的IgA免疫応答が明らかな減少を示しており、免疫する抗原によって応答に差が生じることが本研究によって明らかとなった。T-dependent antigenとT-independent antigenによる加齢マウスの免疫応答の差については、平成12年度に開催されたJapanese Association for Dental Research,48^<th> Annual Meetingにて"LPS-Induced Salivary Innate and Adaptive Immunity in Aged Mice"と題して報告した。更に、LPSの免疫によるレセプターの分子生物学的検討を含めた結果については、平成13年度開催されるInternational Association for Dental Research,79^<th> General Sessionにて"Toll-Like Receptor Expression in Mouse Salivary Glands"および"CD40 Ligand Is Essential for LPS-Induced IgA Responses"と題して報告する予定である。 更に、本研究課題の一つであるう蝕の主要原因菌であるStreptococcus mutansのI/II antigenと粘膜アジュバントであるMutant Cholera toxinを用いた実験については、"Protective Immunity to Streptococcus mutans Induced by Intranasal Surface Protein Antigen and Mutant Cholera Toxin Adjuvant",J.Infect.Dis.,2001.(in press)にて誌上報告した。
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Research Products
(1 results)