2001 Fiscal Year Annual Research Report
Er:YAGレーザーによる初期齲蝕治療法の確立とその臨床応用
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11671900
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido, School of Dentistry |
Principal Investigator |
荊木 裕司 北海道医療大学, 歯学部・歯科保存学第二講座, 助教授 (30139604)
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Keywords | Er : YAGレーザー / 初期齲蝕 / 成形修復 / 小窩裂溝齲蝕 / 窩洞形成 |
Research Abstract |
申請者が交付科学研究費の給付によりおこなった平成13年度の研究とその成果を以下に示す。 Er : YAGレーザーを用いた、小窩裂溝部の齲蝕選択除去と修復法の確立を目的として,平成12年度に継続して1)使用修復材料に関する検討を行った。今回は低粘性のコンポジットレジン2種とコンポマー1種及び前装用ハイブリッドレジン1種についてその封鎖性と充塞性について抜去歯及び牛前歯を用いて、検討した。牛前歯唇側面にエナメル質の厚さが1mm程度になるよう平坦面を形成し、この面にEr : YAGレーザー(ERWIN:モリタ、京セラ)に試作小窩裂溝用チップを装着、窩洞を形成した。併せて、ヒト抜去小臼歯の小窩裂溝部にも同様に窩洞を形成し、上記の材料を用いて填塞した。これらを資料としてサーマルサイクリング試験(4℃-60℃/2000Cycle)を行いその後3%フクシン水溶液中に48時間浸漬後縦断し、封鎖性と充塞性について検討した。 2)臨床検討1)より最も成績の良好であった、テトリックフロ-とパルフィークエステライトLVを用いて小窩裂溝齲蝕症例について本学附属病院を来訪した患者について適用し、術直後の状態と短期の処置成績について検討した。 修復材料に関する検討では窩洞の充塞性、封鎖性ともにコントロールとして用いたエアタービンによる形成窩洞と同等の成績が得られたがコンポジットレジン材料については窩底部で50μm以上の厚さのボンディング層が観察された。この初見の修復への影響は不明であり,現在、検討を続行している。臨床検討では、3月現在25例で、平均6ヶ月、最長期観察例で10ヶ月あまりであるが、現在のところ、全症例を通じて脱落、2次カリエスの発生、変色は生じていない。さらに経過観察を続行するともに、症例数を増やしてゆく予定である。
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[Publications] 川上知史, 荊木裕司, 永井康彦, 矢吹恵美, 松田哲郎, 松岡浩一他: "Er : YAGレーザーの臨床応用 12:試作チゼル型チップの改良"日本歯科保存学雑誌. 44巻 秋季特別号. 112 (2001)