2001 Fiscal Year Annual Research Report
コンポジットレジンペーストの粘性が重合硬化後の象牙質窩洞適合性に及ぼす影響
Project/Area Number |
11671903
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
長谷川 篤司 昭和大学, 歯学部, 講師 (10180861)
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Keywords | コンポジットレジン / 象牙質接着性 / 重合収縮応力 / 辺縁適合性 / コントラクションギャップ / 粘性 |
Research Abstract |
前年度、HAAKE VT550の出力可能なトルクでは、コンポジットレジンペーストの温度を高温にして流動性を高めて降伏値の計測および流動履歴曲線の決定は不可能であった。このため、センサーシステムをパラレルプレートに変更し、かつ、レジンペーストの温度を高温にしたが、降伏応力および流動履歴曲線を計測するには不十分であった。そこで、高出力なHAAKE RS75を用いて、プレート温度37℃で降伏応力および流動履歴曲線を計測した。計測には、室温(23±1℃)に24時間以上放置したコンポジットレジンを用いることとし、回転式粘度計RS75に先端を平坦にした直径20mmのコーンと温度を37℃に設定したプレートからなるセンサーを装着し、プレート間距離0.14mmで降伏値を計測した。また、流動履歴曲線の決定には、回転式粘度計RS75に直径10mmのプレートをプレート間距離0.118mmで装着したパラレルプレートセンサーを使用した。この結果、 1.Litefil IIA,Z-100,ProdigyはAPX,Estelite,Slhix Plus,Estio LC,Progressに比べ、有意に高い(p<0.05)降伏値を示した。この結果は平成11年度に計測したコントラクションギャップ計測値と有意な相関(r2=0.757)を示していた。 2.流動履歴曲線から求められた粘稠性指数はコントラクションギャップ計測値および平成12年度に計測されたシキソトロピー指数といずれも有意な相関性(r2=0.749,r2=0.659)を示した。 コンポジットレジンを試作するにあたり、これらコンポジットレジンの重合前のペーストの粘性のパラメーターが窩洞適合性を予測するための因子となり得る可能性が示唆された。
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