1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11671913
|
Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
里吉 正徳 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (90257303)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺中 敏夫 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (60104460)
小泉 忠彦 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (90288077)
高垣 裕子 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (60050689)
|
Keywords | (1)象牙芽細胞 / (2)マトリゲル / (3)フォスフォフォリン / (4)タイプIVコラーゲン / (5)ゼラチナーゼA / (6)マトリックスメタロプロテアーゼ / (7)エンザイモグラム / (8)ノックアウトマウス |
Research Abstract |
培養ウシ象牙芽細胞の培養上清を3日毎に回収し、RT-PCR法により培養基質を分解すると考えられるMMP-2及び9の発現を調べた。プライマーはヒトMMP-2(Biochem.J 320,777-783,1996)ウシMMP-9(Mol Bio Parasitol 69,211-222,1995)より設計、GAPDH(J Steroid Biochem 57,349-355,1996)を用いた。その結果、上清中にはMr.72,000と95,000のMMP-2とMMP-9の存在が確認されるが、そのうちMMP-2は培養初期では活性が低く、3週目に細胞突起の伸展、ALPの低下、基質の石灰化が始まるのと呼応して上昇した。さらにDPPとの培養上清を酵素反応させ、リン蛋白質の限定分解前と後でのCKIIによるDPPの^<33>P-GTPからの^<33>PO_4転移を比較検討したところ、明らかに断片化されたDPPが、CKIIによるリン酸化を受けやすくなることも判明した。培養上清中の酵素活性の上昇と細胞内のメッセージの発現が一致することから、象牙芽細胞の成熟に伴って発現されたMMP-2によるDPPの断片化がリン酸化を亢進させて石灰化に至らしめると予測された。更に理化学研究所脳科学総合研究センターの糸原重美博士より供与されたMMP-2 ノックアウトマウスを用いて組織化学的分析を行ったところ、ワイルドタイプに比較して、MMP-2ノックアウトマウスの歯胚中には、Goldner染色、コッサ染色ともに生後3日齢の原生象牙質形成初期の石灰化に遅延が示唆される結果も得られた。
|
Research Products
(1 results)