2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11671930
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
皆木 省吾 岡山大学, 歯学部, 助教授 (80190693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
夏秋 信邦 岡山大学, 歯学部・附属病院, 助手 (60294427)
佐藤 隆志 岡山大学, 歯学部, 教授 (80034172)
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Keywords | 顎関節症 / ブラキシズム / スプリント / 口蓋型アプライアンス / MPD症候群 |
Research Abstract |
緒言:顎関節症の治療においては,過去に種々の口腔内アプライアンスの使用が報告されている。現在我々は厚さ約15mm程度の口蓋床(パラタルアプライアンス)を夜間ブラキシズムに対する治療に使用しており,その臨床的な治療効果を認めているとともに,筋電図学的な研究においてこのパラタルアプライアンスが睡眠中の咬筋筋活動を減少させることを認めている。しかしながら,現在のパラタルアプライアンスの形態は,臨床的な経験から決定されているにすぎず,その形態と臨床効果との間の関係を示す科学的なデータが必要とされている. 本研究は,種々の形態の口蓋床をMPD症候群患者に対して使用し,その臨床的効果を判定することを目的とした。 実験方法:岡山大学歯学部附属病院第二補綴科を受診した顎関節症患者のうち,連続的に30名のMPD症候群患者を選択し,ランダムに下記の4種類の口蓋型アプライアンスを選択して装着させ,その臨床効果を判定した。 (以下の実験的口蓋床は歯列咬合面を覆わず,咬合に全く関与しない設計とする) 1 馬蹄形を呈する口蓋床(1)(厚さ1mm) 2 口蓋全体を覆う口蓋床(2)(厚さ1mm:前方および側方は歯列に接し,後方はAh-lineまでとする) 3 口蓋全体を覆う口蓋床(3)(口蓋最深部から歯頚部までをレジン塊で満たしたもの:後方はAh-lineまでとする) 4 口蓋全体を覆い,口蓋正中部において上記の口蓋床(1)の1/2の厚さをもつ口蓋床(4) 研究成果の概要:上記の4種類のいずれのアプライアンスの使用によっても,筋症状は減少する傾向を示した。これらのアプライアンスによる症状の改善は,特に摂食時の顎周囲の疼痛および不快感に関して著明に認められる傾向があることが明らかになった。
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