1999 Fiscal Year Annual Research Report
歯科治療における唾液および口腔内浸出液を用いたHIV抗体検出診断薬の開発
Project/Area Number |
11671948
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
木野 淳 昭和大学, 歯学部, 助手 (70286847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩佐 文則 昭和大学, 歯学部, 助手 (60297025)
瀧澤 秀樹 昭和大学, 歯学部, 講師 (50236387)
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Keywords | HIV / HBV / 歯周プロービング / 歯周ポケットの出血 / イムノクロマト法 |
Research Abstract |
現在HIVやB型肝炎の抗体検査は、血液を検体として患者から採取するため感染や採血の技術が必要である。その点患者から採取するものが歯周病検査時のプローブで歯周ポケットからの出血あるいは歯肉溝浸出液であれば種々のリスクが減少される。この目的のために本研究では、以下の研究を行ってきた。歯科治療時にルーチン時に行われている歯周病検査のプローブ時の歯周ポケットからの出血はアルソトープ化合物の定量に用いるマイクロピッペト(5,10,20μl)でポケットからの血液および歯肉溝浸出液を採取した。歯肉溝浸出液では10μlの採取に20〜30分と長時間を必要としたが、ポケットからの出血の採取は確実であり、10μlの採取に数秒で可能となつた。 測定方法は、酸素免疫測定法を原理としたイムノクロマト法を用いた。まず第一段階として、B型肝炎患者の歯周ポケット検査時のプローブでの出血を富士レビオ社のエスプラインHBsAgキットを用い、測定した。従来のように遠心操作を行わずマイクロピペットで採取した血液10μlに20μlのPBSを混合し、その状態で上記キットで測定を行った。15分後に判定部ラインの発色の有無を測定する方法で判定した。測定したものが血清ではなく血液そのもののため赤血球自体のメンブレンの染色は認められたものの陽性の判定は可能であった。この方法により歯科治療中の歯科治療用ユニットで15分前後で患者の検査に有用である方法であった。今後、HIVについても、酸素免疫測定原理とイムノクロマト法を用いた方法で本システムを開発する必要がある。
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