2000 Fiscal Year Annual Research Report
IL-12により誘導されたMHC拘束性癌拒絶抗原の解析
Project/Area Number |
11671973
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
梅津 康生 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (40168753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白井 信一 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (20216170)
鈴木 修治 仙台市宮城野区保健福祉センター, 所長(研究職)
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Keywords | Human Tumor Cells / MHC class I / IL-12 / Tumor Specific Antiqen / CTL / Cytokine(S) / PBMC(3) |
Research Abstract |
平成12年度はIL-12遺伝子未導入のオリジナルなヒト癌細胞UTC-8の細胞膜表面に存在する癌関連抗原を平成11年度に確立したcitrate-phosphate buffer(pH:3.4)の至適条件で抽出し、各種の分子量を分画する膜を用いて分子量3000以下の分画をタンパク量として100microgram採取した。この分画を用いて末梢血単核球を刺激し、刺激に応じて産生されると考えられる各種サイトカインおよびホルモン類についてその産生の有無及び産生量を検討した。その結果以下の事実が明かとなった。結果:1)IL-1a, IL-1b, IL-4,IL-6,IL-12,IFNb, TNFa, IAP,は検出されなかった(検出限界以下)。2)IL-5は本蛋白抗原のタンパク量100pg/ml添加で3ng/ml誘導されることが分かった。3)IL-8,IL-10,IFNr, TGF-b1,はコントロールでも誘導され、本蛋白抗原による刺激効果は特に認められなかった。4)G-CSFは本蛋白抗原のタンパク量100pg/ml添加で11ng/ml誘導された。5)PGE2は本蛋白抗原のタンパク量10pg/ml,100pg/mlの添加でそれぞれ10%増、20%増へと増加傾向を示めした。考察:これらの結果から、本蛋白抗原は癌細胞を障害する細胞性免疫系を強化する液性因子を誘導せず(IFNrを例外として)、逆に液性免疫系を刺激するか、または免疫系を全体として抑制する傾向を有する液性因子を誘導することが明かとなった。
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