2000 Fiscal Year Annual Research Report
「温熱・放射線+免疫・化学療法」に対する口腔癌の同時感受性に関する研究
Project/Area Number |
11671985
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Research Institution | Grant-in-Aid for Scientific Reserch |
Principal Investigator |
西田 光男 京都大学, 医学研究科, 講師 (50154620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 真也 京都大学, 医学研究科, 助手 (50263075)
横江 義彦 京都大学, 医学研究科, 助手 (30211650)
村上 賢一郎 京都大学, 医学研究科, 助教授 (00174269)
平岡 眞寛 京都大学, 医学研究科, 教授 (70173218)
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Keywords | 口腔癌 / 温熱療法 / 集学的治療 / 放射線治療 / 免疫化学療法 |
Research Abstract |
当科における口腔扁平上皮癌症例の部位別頻度は、舌、下顎歯肉、上顎歯肉、頬粘膜、口底の順であるが、これらの組織を広範切除した場合、たとえ原発巣の治癒が得られたとしても咀嚼、言語、嚥下に及ぼす機能障害、加えて顔貌変形による審美的、心理的障害は測り知れず、患者の著しいQ.O.L.の低下を招来している。当教室では京都大学医学研究科・放射線医学講座との共同研究により、口腔癌症例に対し1980年より温熱・放射線療法、1992年より温熱・放射線療法に加えて免疫・化学療法を施行し、患者におけるQ.O.L.の低下を最小限に止め、かつ生存率の向上(全症例で80%以上)に努めて来た。症例の中には後者の「温熱・放射線+免疫・化学」療法のみで治癒をみた進行癌、あるいは同療法と切除手術で手術不能症例が治癒するという例も少なからず経験している。従って課題は、口腔癌に対し「温熱・放射線+免疫・化学」療法を基盤とした、切除手術を完全に回避すべく保存的治療法、あるいは少なくとも、真のMinimum invasive surgeryの確立が要求されるべきものであろう。本研究の目的は、「温熱・放射線+免疫・化学」療法に対する口腔癌の同時感受性を基礎的、臨床的に検討し、相互治療法が最も有効的かつ相乗的に働く接点を求め、上記目的にかなった最至適治療様式を確立する点にある。温熱・放射線療法では、深部腫瘍に対する温熱療法の改良とともに限局領域への高線量放射線照射、超分割照射療法の普及がみられ、両者の組み合わせにより有効性を認めて以来、「温熱・放射線+免疫・化学」療法の臨床適用を施行して治療成績の改善を確認しており、公表した。しかし、本研究で従来の集学的治療に追加した温熱療法、免疫療法の臨床効果については現在未知の部分も多く、これらのさらなる解明と臨床適用は口腔癌症例の5年生存率、Q.O.L.に寄与するものと考える。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Y.Nishimura: "High-dose-nate brachytherapy using mold for oral cavity cancer."Int J Clin Oncol. 3. 351-356 (1998)
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[Publications] S.Kanamori: "Induction of vascular endotherial growth factor (VEGF) by hyperthermia and/or an angiogenesis inhibitor."Int J Hyperthermia. 15. 267-278 (1999)
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[Publications] 西田光男: "舌癌に対する肩甲舌骨筋上頸部郭清術"頭頸部腫瘍. 24(3). 291-296 (1998)
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[Publications] 山口昭彦: "口蓋に発生したMALTリンパ腫の1例"日口外誌. 45. 284-286 (1999)
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[Publications] 安田真也: "口腔症状から発見された聴神経鞘腫の1例"日口外誌. 45. 339-341 (1999)
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[Publications] 平田功: "舌下・口底部に発現した巨大な神経鞘腫の1例"日口診誌. 12. 167-169 (1999)
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[Publications] 西田光男: "図解救急・応急処置ガイド「口内アフタ」"文光堂. 1076 (1998)
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[Publications] 西田光男: "老年学大事典「口腔粘膜疾患」"西村書店. 687 (1998)