2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11671987
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Research Institution | OKAYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
西山 明慶 岡山大学, 歯学部, 助手 (50189320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 朗 岡山大学, 歯学部, 助教授 (00170663)
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Keywords | MMP / 浸潤 / MMP阻害薬 / 同所移植 |
Research Abstract |
口腔癌治療におけるるMMP阻害薬(MMI-166)の有用性を検討するために,口腔局所において浸潤増殖およびMMP産生の確認された実験的ヌードマウス舌癌モデルを用いMMP阻害薬による腫瘍浸潤増殖抑制効果を計測学的,組織学的に観察した. 1.口腔癌の浸潤増殖に対するMMP阻害薬(MMI-166)の抑制効果の検討 前年度本研究において作成されたHSC-3ヌードマウス同所移植モデルにMMI-166を経口投与した.2週間後に屠殺し腫瘍の大きさを実体顕微鏡下に計測し増殖抑制効果を検討した。 (1)MMI-166投与群,非投与群において体重変化に有意差は認めなかった. (2)腫瘍体積はMMI-166投与群で非投与群に比べ約60%の腫瘍増殖抑制を認めた. 2.MMP阻害薬(MMI-166)の抑制効果の組織学的検討 上記実験により得られた組織標本において組織学的検討を行った (1)MMPの局在と発現の変化への影響を免疫組織学的に検討した。 (2)投与群において腫瘍辺縁における浸潤形態が抑制された. (3)投与群において腫瘍の血管内浸潤が抑制された. 3.in vivoにおけるMMP活性に及ぼす影響の検討 in vivoにおけるMMP活性に及ぼすMMP阻害剤の効果を検討した。 (l)in vivoにおけるMMP活性の抑制が観察された. 以上の結果及び平成11年度の結果より口腔癌の局所浸潤および増殖においてMMPが関与していることが示唆された.さらに、MMP阻害によりin vivoにおける浸潤増殖抑制効果が得られることが明らかとなり、癌細胞の口腔局所における浸潤増殖に対してMMP阻害薬が有用であることが示唆された。
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