Research Abstract |
ddyマウスに,環境汚染物質として,PCB,PCDF腹腔投与し,舌,頬粘膜および皮膚にDMBAを塗布し,投与後一定期間ごとに経日的に屠殺した.対照群は溶媒のみを投与し,同様に経日的に屠殺した. 形態学的解析として各群のマウスを潅流固定し,舌,頬粘膜,皮膚を切除し,光顕用と電顕用の資料を作製した.浸漬固定を24時間行い,光顕観察のため組織をパラフィン包埋後薄切し,HE染色をを行った.増殖因子に関する免疫組織化学としてパラフィン切片用いて,PCNA,Ki-67のモノクロナール抗体を用いて免疫染色を行った.アポトーシスに関しては,TUNEL法を行った.癌関連遺伝子の免疫組織化学検討としては,p53,MDM2のモノクロナール抗体を用いて検討した.さらにその関連として,HPV16およびHPV18のプローブを用いてその局在を検討し,p53との関連を認めた.p53の変異部位を確認するために,新鮮標本を用いてDNAを抽出し,エクソン5-9のプローブを用いてPCR-SSCP法を行い,銀染色した.その結果,免疫組織化学で確認できたものよりさらに多くの変異が認められた. 電顕資料から樹脂包埋切片を作製し,酢酸ウランおよびクエン酸鉛の二重染色を施し観察し,アポトーシスの確認を行った. 生化学的解析として,舌,頬粘膜,皮膚を切除し組織をホモジナイズした.それを遠心して,その上清を用いて,LDHの活性を測定した.さらに,プロテアーゼとしてカテプシンB,H,L,Dを各々測定した.LDHの有意な上昇と,カテプシンBおよびDの有意な上昇を認めた.
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