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2000 Fiscal Year Annual Research Report

口腔扁平上皮癌細胞におけるインテグリンシグナルによる細胞間接着の調節機構

Research Project

Project/Area Number 11671997
Research Institution大分医科大学

Principal Investigator

河野 憲司  大分医科大学, 医学部, 講師 (50214664)

Keywords口腔扁平上皮癌 / 細胞間接着 / 細胞分散 / カドヘリン / カテニン / インテグリン / 細胞外基質タンパク
Research Abstract

1)細胞集塊形成とE-カドヘリン、カテニン発現量との関連性
舌扁平上皮癌細胞MOK101の細胞集塊形成過程において経時的にタンパクを抽出し、Western blot法によりE-カドヘリン、β-カテニン発現量を検索した。この結果、細胞集塊がcompactになるに従って、E-カドヘリン量は0.2%Triton X-100抽出および1%SDS抽出(0.2%Triton X-100 soluble fractionとinsoluble fractionを含む)の両方で増加したが、β-カテニン量には明らかな変化は見られなかった。
さらに細胞集塊形成の過程でE-カドヘリン抗体またはβ1インテグリン抗体(ともにfunctional blocking抗体)を添加したところ、前者により集塊形成が阻害されたが、後者では阻害効果は見られなかった。細胞集塊形成においてE-カドヘリンは重要な役割を果たしているものと考えられる。
2)細胞分散過程におけるE-カドヘリン・カテニン複合体とinsoluble fraction/soluble fraction分布と、β-カテニンチロシン残基のリン酸化の検索
laminin 5 rich matrix(口腔扁平上皮癌細胞株SCC25の細胞外基質)またはcollagen I上にMOK101の細胞集塊を置いたところ、前者では細胞集塊がmonolayerになった後に著明な細胞分散を示したが、後者では細胞集塊はmonolayerに変わったものの細胞分散は見られなかった。このモデルを用いて細胞分散とβ-カテニンチロシン残基のリン酸化の関連を検索したところ、両者でリン酸化を認めた。細胞集塊がmonolayerにかわる過程で癌細胞同士のrearrangementが起こる際に、β-カテニンリン酸化によるE-カドヘリン機能のon/offが生じているものと考えられる。さらに実験条件を変えて検索を行っている。
3)どのインテグリンサブユニットがECMタンパクによる細胞分散を仲介しているか?
現在、検索中である。
4)細胞集塊のインテグリン活性化により細胞間接着が解除されるか?
細胞集塊に抗β1インテグリン抗体を反応させた後、続いて2次抗体を反応させてβ1インテグリンのcross linkingを惹起することにより、細胞間接着が解除されるかを検索した。2次抗体処理後、細胞突起の形成と思われる細胞膜の変化を認めたが、細胞の解離は見られなかった。さらに追試を行っている。

URL: 

Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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