2002 Fiscal Year Annual Research Report
多視野多視向性顎関節鏡による手術支援システムの開発と臨床教育への応用
Project/Area Number |
11672030
|
Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
本田 武司 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (60099067)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 定美 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (00028739)
下田 恒久 福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (00216128)
|
Keywords | 内視鏡 / 多視野 / 多視向 / 広視野 / 立体情報 / コンピュータ画像構築 / 手術支援システム / 手術習熟システム |
Research Abstract |
多視野多視向性顎関節鏡は、三次元情報を含み2〜5倍の広い視野角で操作が行え、安全性と確実性の向上、手術時間の短縮、より複雑な操作が可能となる。本研究は、関節鏡の試作に関する処理と多画像の即時パノラマ画像構築処理に二分できる。また、関節鏡の試作に関する多視野多視向性関節鏡は、平成11年度に行った視野角196度の四視野関節鏡と、平成12年度に行った接触視を持つ視野角130度の四視野関節鏡に分けられる。これらは、一本の医療用関節鏡で複数の視野から観察でき、組み合わせる光学ファイバーの数だけ、従来よりも多くの情報が得られる。このため、全体の操作の中での局所の唖置関係を把握しつつ手術操作が行え、視野以外の情報の組立が不要で、初心者でも容易に術野以外の背景情報を同時に得ることができる。 平成13年度の研究は、平成11年度、平成12年度に開発された視向角が同一平面上に配列された四視野関節鏡顎関節鏡の臨床応用に関する問題点を解決する為の試作を行った。同内視鏡は、二本の側視にプリズムが使用されており、側視像が反転するためにイメージの構築が困難であった。そこで、接眼レンズ側にプリズムを応用した試作レンズを開発した。この屋根型プリズムによって、鏡像が得られるようになり、若干の明度の低下はあるものの、関節鏡像の一貫性が得られるようになった。現在のカメラシステムは、4つの画像を一つのテレビ画面にデジタル入力可能な状態まで設備され、画面上で確認できている。 平成14年度は、これらの試作を通じて生じた問題点を抽出するために、動物の膝関節にこれらの関節鏡を使用した実験を行った。これらの経過については、現在、Russian Journal of Biomechanicsに投稿中であり、Acceptを得ている。本研究は、他領域の全ての内視鏡システムにも同じく応用できる、極めて応用範囲の広い研究であった。
|