2000 Fiscal Year Annual Research Report
可動型パノラマX線撮影装置のデジタル化と新しい個人識別システムの研究
Project/Area Number |
11672065
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
山本 伊佐夫 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (30277917)
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Keywords | 可動型パノラマX線撮影装置 / 法医歯科学 / 個人識別 / デジタルX線 |
Research Abstract |
神奈川歯科大学解剖室や法医解剖を行なっている法医学教室出向き、通常の遺体、腐乱死体、焼死体、死蝋化した死体、ミイラ化した死体、白骨化死体などをLapix7007にてパノラマX線撮影を行ない、撮影条件を決定した。実際に撮影して問題となったのは、焼死体に多く見られる肩が上がったケースで、Lapix7007のカセッテホルダーが肩に接触してしまう点である。そこで、回転半径を半径8cm広げるように改良したところ、成人男性で肩が上がった状態でも接触せず撮影可能であった。管球とフィルムの距離が伸びたため回転速度を遅くし、撮影時間12秒とした。 Lapix7007のCCDセンサー方式によるデジタル化の開発を行なった。外形はほとんど変更せず、従来のフィルムカセッテホルダーにCCDセンサーを埋入したカセッテを装着できるようにした。X線撮影後、60秒でコンピューター・ディスプレイ上に画像をえることができた。また従来のアナログ撮影より管電圧をやや少なくすることができた。現場での作業を著しく短縮でき大規模災害に非常に有効であることがわかった。 歯科医院に保存されている生前の歯科カルテやX線フィルムや口腔内写真を解剖室や災害現場に電子メールで転送し、Lapix7007で撮影したX線画像と直接比較照合した。圧縮しても鮮明な画像の送信が可能で、また画像ソフト(Photoshop)にて生前と死後のX線画像をスーパーインポーズすることも可能であった。迅速かつ正確な個人識別が行なえることがわかった。
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