2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11672066
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Research Institution | TSURUMI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
鶴本 明久 鶴見大学, 歯学部, 講師 (90188649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
軽部 裕代 鶴見大学, 歯学部, 助手 (70318913)
福島 眞貴子 鶴見大学, 歯学部, 助手 (00156770)
北村 中也 鶴見大学, 歯学部, 教授 (60064341)
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Keywords | 歯科衛生士 / 予防活動 / 意識構造 / フッ化物の応用 |
Research Abstract |
前年度に行政機関に勤務する歯科衛生士と一般の歯科診療所などに勤務する歯科衛生士の歯科保健サービスのあり方およびフッ化物応用に対する意識についての質問紙法による調査を実施し、分析のためのデータファイルを作成した。今年度は、歯科衛生士の意識構造に関する調査票のフレームとしたプリシードモデルに基づいて多要因的分析を試みた。 その結果、公的機関に勤務する歯科衛生士、一般の診療所などに勤務する歯科衛生士共に「準備要因」である歯科保健への意欲や信念またフッ化物応用に関する知識は十分にあると考えられた。しかし、う蝕の予防業務を実践するための予算やスタッフの充足である「実現要因」および予防活動の継続を促す上司やスタッフの理解などの「強化要因」についての不満が多く見られた。次に、「行動診断」であるう蝕予防方法の選択については、公的機関に勤務する歯科衛生士も一般の歯科衛生士もプラークコントロールやシュガーコントロールを最優先すべき手段と考えているようで、全体的にフッ化物応用を支持する者の率は低く、特に水道水へのフッ化物添加などの全身的応用を選択する者は極めて少数であった。共分散構造分析の結果では、「強化要因」が「実現要因」「準備要因」そして「予防行動」のすべての構造変数に対してプラスの強い影響を与えていた。公的機関に勤務する歯科衛生士では、「強化要因」とした住民や周囲の強い支援がある時にプラークコントロールなどのフッ化物を使用しない予防方法が選択されることが理解できた。また、水道水へのフッ化物添加などの全身的応用方法が選択されるためには「準備要因」の中でも「安全性」に対する知識と信念が最も重要であることが理解できた。 以上の研究成果を、平成12年第49回日本口腔衛生学会において発表した。
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Research Products
(2 results)