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2000 Fiscal Year Annual Research Report

老化制御におけるインスリンシグナル伝達系の役割

Research Project

Project/Area Number 11672170
Research InstitutionHIROSHIMA UNIVERSITY

Principal Investigator

黒川 知則  広島大学, 医学部, 助教授 (00124793)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 櫨木 修  広島大学, 医学部, 教授 (80142751)
Keywords老化 / 老化促進モデルマウス / SAMP8 / インスリンシグナル伝達系 / 血糖値 / グルコース代謝 / ATP産生 / ミトコンドリア
Research Abstract

申請者は、老化制御においてインスリンシグナル伝達系およびそれにより調節されるエネルギー代謝が重要な役割を果たしているという観点から、老化促進モデルマウス(SAM)の一系統であるSAMP8を研究対象にして個体老化の機構解明を試みてきた。
先ず本年度は、SAMP8と対照マウスであるSAMR1から調製した脂肪細胞への2-デオキシグルコースの取り込み活性を指標にして両系統のインスリン感受性を比較した。さらに両系統においてインスリン投与後の血中グルコースの低下速度を比較した。しかしいずれも有意な相違は観察されなかった。次に、昨年度見出したエネルギー消費系の亢進と老化との関連に注目して、SAMP8の促進老化機構をエネルギー代謝の面から解析した。先ず空腹時のエネルギー供給源である肝グリコーゲン量や血中インスリンレべルを測定したが、両系統間に有意な相違は認められなかった。次に、空腹時のグルコース消費量が他の組織に対して相対的に増加する脳から単離細胞を調製し、[6-^<14>C]グルコース添加により生成される^<14>CO_2を測定した。その結果、生後10週齢以降のSAMP8におけるグルコース代謝活性が同週齢SAMR1に比して有意に上昇することが示された。しかしこのような両系統間の相違は5週齢では認められなかったことより、グルコース代謝活性の上昇は加齢に関連していることが示唆された。しかし両系統の脳内ATP量はいずれの週齢においてもほぼ同等に保有されていることが明らかとなった。
これらの結果から生後10週齢以降のSAMP8においてミトコンドリアに機能異常が生じATP産生効率が低下しているため、その補償として血中グルコースの過剰消費の必要性が生じ、ATP含量を維持しているものと考えられた。さらにこのようなグルコース過剰消費は、フリーラジカルの発生原因とも考えられ、老化の酸化的ストレス説との関連から興味深いものである。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Tomonori Kurokawa: "Age-related changes in manganese superoxide dismutase activity in the cerebral cortex of senescence-accelerated prone and resistant mouse."Neurosci.Lett.. 298. 135-138 (2001)

  • [Publications] Tomonori Kurokawa: "Metabolic abnormality in the cerebrum of senescence-accelerated mouse (SAMP8)."Neurochem.Res.. 25. 985 (2000)

URL: 

Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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