1999 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト・フィラリア・プトテアーゼ阻害剤開発のためのポストゲノム戦略
Project/Area Number |
11672218
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
井上 英史 東京薬科大学, 生命科学部, 助教授 (20184765)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 正樹 東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (90277252)
高橋 健治 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (70011533)
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Keywords | フィラリア / プロテアーゼ / 線虫 / cDNA / アスパラギン酸プロテアーゼ / システインプロテアーゼ / 金属プロテアーゼ / RNAi |
Research Abstract |
ヒト・フィラリア症の制圧薬を開発することを目標に,ヒト寄生フィラリアに由来する各種のプロテアーゼについて,系統的かつ網羅的にcDNAクローニングを行った.現在までに,アスパラギン酸プロテアーゼ全長2種,部分配列1種,システインプロテアーゼのファミリーC1全長3種,部分配列4種,ファミリーC2部分配列1種,ファミリーC12部分配列2種,ファミリーC19部分配列1種,金属プロテアーゼのファミリーM12部分配列2種,ファミリーM16部分配列3種を得た.アスパラギン酸プロテアーゼの全長2種に関して,大腸菌によるタンパク質の発現を行い,不溶性画分を可溶化・リフォールディングすることにより活性酵素を得た.また,抗体を調製した.システインプロテアーゼ・ファミリーC1の1種についても大腸菌での発現を行った.ファミリーC1のプロテアーゼはフィラリア寄生虫Brugiaと自由生活線虫C.elegansとが進化的に分岐した後に遺伝子重複により多様化したと考えられ,また,cDNAクローンの塩基配列からalternative splicingによる多様化の可能性も推測される.部分配列をクローニングした金属プロテアーゼ・ファミリー16のうちの一つについて,そのC.elegansにおけるホモログに対しRNAiによる機能解析を行ったが,顕著な影響を検出できていない.さらに,系統的なcDNAクローニング,タンパク質の異宿主発現,C.elegansにおけるホモログの機能解析を現在進めている.
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