2000 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト・フィラリア・プロテアーゼ阻害剤開発のためのポストゲノム戦略
Project/Area Number |
11672218
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
井上 英史 東京薬科大学, 生命科学部, 助教授 (20184765)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 正樹 東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (90277252)
高橋 健治 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (70011533)
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Keywords | ポストゲノム / 線虫 / フィラリア / Caenorhabditis elegans / プロテアーゼ / RNAi / 阻害剤 / 寄生虫 |
Research Abstract |
1)C.elegansプロテアーゼの機能検索:C.elegansのプロテアーゼをコードすると考えられるESTクローン約130種類について,RNAiを行い,その阻害が致死的な影響をもたらすプロテアーゼをスクリーニングした.その結果,RNAiを行うことにより致死を示す遺伝子を23個見出した.このうち17個は26Sプロテアソームのサブユニットである.また,形態に以上を示すもの1種類を見出した.また,個々の遺伝子に対してRNAiを行ったときは正常であるが,複数同時に行うことにより致死を示す遺伝子群,生殖巣形成に異常の現れる遺伝子群をそれぞれ一つずつ見出した. 2)抗体の調製:C.elegans由来プロテアーゼ,フィラリア寄生虫由来プロテアーゼを大腸菌で発現させ抗体を調製した.このうちアスパラギン酸プロテアーゼについて,フィラリア寄生虫における組織分布を免疫染色により解析し,B.malayiよりクローニングした2種類のアスパラギン酸プロテアーゼが異なる組織に分布していることを明らかにした. 3)C.elegansにおけるin situ hybridization:RNAiで異常の見られたプロテアーゼのうち数種についてin situ hybridizationを行い,発現部位を明らかにした. 4)酵素学的解析:C.elegansにおいてRNAi表現型が致死であったシステインプロテアーゼは,すでにフィラリア寄生虫からクローニングしていたものと相同性があった.これらのプロテアーゼの発現系構築を試み,C.elegans由来プロテアーゼについて活性を確認した.
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