1999 Fiscal Year Annual Research Report
乳ガン診断時の被曝線量低減を目的とした乳房撮影X線装置の品質管理システムの開発
Project/Area Number |
11672242
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松本 政雄 大阪大学, 医学部, 助教授 (50149944)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金森 仁志 福井工業大学, 工学部, 教授 (70027770)
小縣 裕二 大阪大学, 医学部, 助手 (60281127)
|
Keywords | 乳房撮影用X線装置 / X線スペクトル / CdZnTe半導体検出器 / 被写体コントラスト |
Research Abstract |
乳房撮影用X線装置のスペクトルをCdZnTe半導体検出器で測定した。X線管のスペクトル及び、被写体透過後のスペクトルを測定し、X線画像の画質(コントラスト)に影響を与える信号成分(被写体コントラスト)について、X線スペクトルの面から検討した。 乳房組織間の小さなX線吸収差において被写体コントラストをつけるため、乳房撮影用X線装置は、使用管電圧領域で特性X線を持つMo陽極等のX線管に、K吸収端作用のあるMo等の物質を付加フィルタとして組み合わせ、単色X線に近いエネルギーのX線を発生させる。このような乳房撮影用X線装置を、CdZnTe半導体検出器を用いて、約37cmの焦点-検出器間距離で、かつ臨床使用時の撮影条件でスペクトル測定した。 補正は、従来のCdZnTe半導体検出器の補正方法である、ストリッピング法で行った。また、軟X線領域での測定であることを考慮して、検出器の入射窓の補正を加えた。 一方、画質に影響を与える被写体コントラストをX線スペクトルの面から検討するため、米国人の平均乳房圧迫厚(42mm)に相当するRMI156ファントム及び、石灰化を模擬したA1板を用いて、ファントム透過後のスペクトル測定を試みた。この実測結果と、理論計算による結果とを比較して、スペクトルの形状において、一致することを認めた。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 宮島悟史,森見左近,松本政雄,金森仁志: "CdZnTe 半導体検出器を用いて測定した診断領域X線スペクトルの補正"医用画像情報学会雑誌. 16・2. 79-89 (1999)
-
[Publications] 宇山親雄,松本政雄,他8名: "Proposal for medical application beamlines of the Spring-8"Proceedings of SPIE. 3770. 193-204 (1999)
-
[Publications] 松本政雄,金森仁志,他3名: "Correction of some diagnostic X-ray spectra measured using CdZnTe detector"Abstract of 11th International Congress of Radiation Research. 1. 295 (1999)
-
[Publications] 松本政雄,金森仁志,他5名: "Some diagnostic X-ray spectra and exposure attenuation curres measured using CdZnTe detector"Japanese Journal of Medical Physics [Supplement 61]. 19. 392-395 (1999)
-
[Publications] 有村秀孝、窪田英明,松本政雄,金森仁志: "Proportionality between Wiener spectra of quantum mottle and the squares of modulation transfer function"Physics in Medicine and Biology. 44. 1337-1352 (1999)