1999 Fiscal Year Annual Research Report
IL-6ファミリーに属するサイトカインの運動神経細胞に対する生存延長作用
Project/Area Number |
11672278
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Research Institution | Showa Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
宇都宮 郁 昭和薬科大学, 薬学部, 講師 (70168722)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮武 正 昭和薬科大学, 薬学部, 教授 (50048998)
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Keywords | 神経栄養因子 / 運動神経 / アセチルコリンレセプター / ハイブリドーマ / ガングリオシド / CNTF / GM2 / IL-6レセプター |
Research Abstract |
マウスの神経芽細胞腫と脊髄の運動神経を細胞融合して作製されたハイブリドーマNSC-34に対する毛様体神経栄養因子(ciliary neurotrophic factor:CNTF)の生存延長作用について検討した。これらの細胞は無血清下で培養すると3日後には死滅する。この系にCNTFを作用させると、親株の神経芽細胞腫や運動神経の性質をもたないハイブリドーマは死滅するが、アセチルコリンレセプターの発現など運動神経の性質をもつNSC-34細胞は有意にその生存が延長された。この作用はCNTFの用量依存的であった。したがってこのNSC-34細胞にはCNTFレセプターも発現していると考えられる。次にこの作用に対して、神経組織に豊富に存在するガングリオシドの効果について検討した。ガングリオシドは神経細胞膜にあって、神経栄養因子の作用を修飾することが近年報告されている。低濃度のCNTF存在下に種々のカングリオシドを加えたところ、生存延長作用はガングリオシドGM2によって増強され、他のガングリオシドによっては増強されなかった。一方、CNTFによるGM2合成酵素の変動を調べたところ、親株の神経芽細胞腫や運動神経の性質をもたないハイブリドーマではコントロールに比べて変化がなかったが、NSC-34細胞ではGM2合成酵素が増加した。また他のガングリオシドであるGD3合成酵素のレベルには影響がなかった。これらの結果はCNTFによって誘導されるGM2がCNTFレセプターの発現または結合能を増強することを示唆しており、今後この点について検討したい。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Usuki S.: "GM2 promotes ciliary neurotrophic factor-dependent rescue of immortaliized motor neuron-like cell (NSC-34)"Neurochemical Research. 24・2. 281-286 (1999)
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[Publications] Ren J.: "Localization of verotoxin receptors in nervous system"Brain Research. 825・1〜2. 183-188 (1999)
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[Publications] 宇都宮 郁: "Vero毒素受容体の特性と神経系における局在"医学のあゆみ. (印刷中). (2000)