1999 Fiscal Year Annual Research Report
白血病細胞におけるlineage crossoverの臨床的意義
Project/Area Number |
11672292
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
大竹 茂樹 金沢大学, 医学部, 教授 (00160523)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 廣和 金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (30242548)
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Keywords | 急性骨髄性白血病 / 免疫グロブリ遺伝子 / CDR3 / PCR / 表面抗原 |
Research Abstract |
1.Monoclonal抗体を用いたflow cytometry法により白血病細胞の表面抗原を解析した。成人急性骨髄性白血病の予後因子としての細胞表面抗原CD34 CD34のみに注目するとCD34陽性の患者の予後は明らかに不良であるが、この中にはCD34が常に陽性でかつ予後不良であるM0の13例とほとんどが陰性でかつ予後良好のM3の10例が含まれていた。そこで、M0とM3を除いた症例で検討するとCD34の予後因子としての意義は認められなかった。CD34の予後因子としての評価は病型を考慮に入れて行うべきである。 2.PCR法を用いて免疫グロブリン重鎖遺伝子のCDR3について解析を行った。急性非リンパ性白血病の患者35名のうち14名(40%)に単クローン性の再配列が認められた。化学療法に対する反応は再配列陽性者では64%が完全寛解となったのに対して、陰性の者では95%であった。生存率でも29%対88%であった。また、この再配列はCD10、CD19やCD20などのB cell抗原を併せ持つ症例で多く認められ、CD7陽性例での頻度も高く、FAB分類M0の症例は全例陽性であった。 3.単クローン性再配列を認める症例のCDR3についてシークエンスを行った。その塩基配列は大部分の症例でGCGAGAGGGACCCATTACTATGATATCC GGGTの共通配列を有していた。この意義について検討中である。
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Research Products
(2 results)