1999 Fiscal Year Annual Research Report
血清中CKアイソザイムに関する研究-異常CK、高CK-BB血症の遺伝子解析を中心に-
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11672308
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
高木 康 昭和大学, 医学部, 助教授 (30138490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 弘 昭和大学, 医学部, 助手 (80211308)
渡部 裕之 昭和大学, 医学部, 助手 (20245848)
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Keywords | クレアチンキナーゼ(CK) / CKアイソザイム / CK-B活性 / 心筋梗塞 |
Research Abstract |
本年度は、日常検体のスクリーニングを行った。総CK活性はJSCC準拠法、CK-B活性は抗CK-M抗体を用いた阻害法により測定した。この結果、956例の検討で、CK-B/総CK活性>0.1の検体は95例(9.94%)であった。そして、これらの臨床病態の内訳では心筋梗塞34例(35.8%)、狭心症28例(29.5%)、その他の心疾患17例(17.9%)と心疾患が79例(83.2%)を占めていた。その他には甲状腺疾患5例(5.3%)、糖尿病4例(4.2%)、悪性腫瘍3例(3.2%)、新生児3例(3.2%)であり、臨床診断がつかなかった症例も1例存在した。これらの検体については、CK-MMアイソフォーム、ミオグロビンを測定し、活性化エネルギー、薄層ゲル濾過による分子量の推定を行った。この結果は、CK-MMアイソフォームでは、組織型が主分画であり、組織から逸脱したばかりのCKが主であり、血中に長時間停滞したCKではないことが確認された。また、活性化エネルギーの検索では活性化エネルギーは低値であり、ミトコンドリア由来のCKではなく、細胞質上清分画からのCKと推測され、分子量も通常と同様な82kDaであった。 今年度のスクリーニングでは、心疾患や甲状腺疾患、悪性腫瘍など従来から報告されている病態での異常CK-B/総CKであり、特別な病態での異常は認められなかった。
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Research Products
(1 results)