2000 Fiscal Year Annual Research Report
HCV感染に伴い増加するB細胞クローンと補体寒冷活性化を起こすRFのV領域の構造
Project/Area Number |
11672313
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
清水 章 大阪医科大学, 医学部, 教授 (00028581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 豊文 大阪医科大学, 医学部, 講師 (10247843)
中川 俊正 大阪医科大学, 医学部, 助教授 (30237226)
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Keywords | 補体cold activation / 体細胞高頻度突然変異 / 生殖細胞型遺伝子 / 慢性関節リウマチ / HCV感染 / Ga抗原エピトープ / ビアコア / エレクトロスプレーイオン化質量分析 |
Research Abstract |
補体cold activation(CA、室温に血清を放置することにより、補体価が低下する現象)は教室で発見した現象であり、CAとHCV感染との関連についての分析を継続している。HCV感染に伴って生じるリウマチ因子(RF)がCAに関係しており、このRFは、HCV感染B細胞特定クローンのCD5陽性B細胞の増殖によって生じ、生殖細胞型遺伝子、或いは体細胞低頻度突然変異遺伝子によるV領域配列をもつとの作業仮説を証明することがこの研究の目標である。 平成11〜12年度はRF・V領域の構造解析のための、エレクトロスプレー質量分析及びプロテオミクス解析技術を確立した。2次元電気泳動で血清、関節液、硝子体液中蛋白質を分離、スポットを切り出し、酵素消化して、エレクトロスプレーイオン化質量分析により、ペプチドを解析した。塩基性分画スポットより、H鎖L鎖のV領域ペプチドが得られた。今後、精製したRFを用い、同様の分析を行い、生殖細胞型遺伝子によるV領域配列の存在を明らかにする。 一方HCV感染関連RFのIgGに対する親和性を1)塩濃度変化による親和性比較、数段階塩濃度で被検血清に変性IgGを働かせ、沈降物のIgM濃度を調べた。2)ビアコアによって、IgGを固定しそれぞれの血清を流すことにより、RFの親和性を求めた。慢性関節リウマチ患者血清中のRFに比べHCV感染関連RFのほうが、親和性が低いという結果を得つつある。 関節滑膜由来RFはGa抗原エピトープに対し、強い抗体価を持っている事が知られている。われわれは慢性関節リウマチ患者関節液の分析を始めた。やはり2次元電気泳動とエレクトロスプレーイオン化質量分析によって、RFのV領域配列を調べ、こちらの方は体細胞高頻度突然変異遺伝子によるV領域配列である事を示す。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Toshimasa Nakagawa: "Eosinophilic peroxidase deficiency : identification of a point mutation and prediction of structural changes."Human Mutation. 17・3. 235-236 (2001)
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[Publications] Shigekazu Fujioka: "Evaluation of viral infection in the myocardium of patients wtih idiopathic dilated cardiomyopathy."Journal of the American College of Cardiology. 36・2000. 1920-1926 (2000)
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[Publications] Toshiyuki Ikemoto: "My4^+/Leu m3^- molecule and CD19 antigen are down-modulated by low affinity Fc gamma receotor II (CD32) stimulation on CD56-B-Lymphoma cells."Leukemia and Lymphoma. 39・(1-2). 157-164 (2000)
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[Publications] Takeaki Hiratsuka: "Structural analysis of human β-defensin-1 and its significance in urinary trct infection"Nephron. 85・1. 34-40 (2000)
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[Publications] Tohru Takeuchi: "A novel Mutation in the FcγRIIIA gene (CD!&) results in active natural killer cells lacking CD16"Autoimmunity. 31・3. 265-271 (1999)
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[Publications] Ikuo Koyama: "Hepatitis C virus, rheumatoid factor, complement cold activation in alcoholic patients and Akira Shimizu"Bulletin of the Osaka Medical College. 44・1. 39-46 (1999)