1999 Fiscal Year Annual Research Report
観血的処置時の看護婦の手指による感染経路を遮断するための効果的な方法の構築
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11672344
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University of Health Sciences |
Principal Investigator |
城生 弘美 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 講師 (60247301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
習田 明裕 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 助手 (60315760)
金 壽子 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 助手 (60279776)
志自岐 康子 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 教授 (60259140)
川村 佐和子 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 教授 (30186142)
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Keywords | ゴム手袋装着 / 看護職 / 採血 |
Research Abstract |
今年度は、わが国におけるゴム手袋装着に関する実態を知ることが目的であった。今回、観血的処置時の中で特に採血時を取りあげ、看護職がどのような判断基準でゴム手袋を装着しているかを明らかにするために、調査法にて実施した。方法は、都内のE病院の看護職250名を対象に、作成した調査用紙に記入してもらい、留め置き法を用いた。対象者が自由意思で調査協力できるように、各自に封筒を用意するなどの倫理的配慮を行った。 対象については、回答の得られた205名(回収率82.0%)全員が常勤勤務者であり、経験年数9.44年(SD±7.12)であった。平成12年1月末現在の勤務場所は、外来勤務者14名(6.8%)・病棟勤務者191名(93.2%)であった。経験年数別による採血時のゴム手袋装着の頻度に差はなかった。採血時のゴム手袋装着を「必ずする」4名(2.0%)、「時と場合による」62名(31.5%)、「ほとんどしない」71名(36.0%)、「全くしない」60名(30.5%)であった。「必ずする」理由は、「自分きめている」「病院の基準にある」であった。「時と場合による」理由の最も多かった(50名、80.6%)のは、「自分の判断に任されおり、感染症が明らかな場合は装着するが、それ以外は気にならない」であった。「ほとんどしない」「全くしない」の理由で最も多かった(104名、42.4%)のは「採血は指先の鋭敏な感覚が重要なので装着しない」であり、次に多かった(74名、30.2%)のは「正しい方法で採血すれば、感染しないと考える」、次に「ゴム手袋をすると手間ひまがかかり、作業能率が下がる」(22名、9.0%)であった。 次年度は、さらに対象施設を増やし実態を把握すると同時に、ゴム手袋装着の使用を徹底した場合にどのような負担(経済的、心理的、時間的、労力的等)が医療者に生じるかを明らかにする。
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