2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11672354
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
香春 知永 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (30194947)
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Keywords | 看護技術 / 足浴 / 皮膚温 / 臨床的有効性 |
Research Abstract |
看護技術の臨床的有効性の検証方法の枠組みとして、過去10年間の研究、実践報告を基盤に構造化を試み、実験研究をもちいた検証方法を検討をした。昨年度の結果をふまえ平成12年度は、足浴方法および睡眠に関わる有用性の指標の特定化を図るため、実験研究を行った。指標の特定化としては、文献結果を参考に皮膚温と自律神経の動き焦点化をし、また実験結果の妥当性、信頼性を高めるために実験対象を24名とし、同一対象を実験群及びコントロール群とする準実験デザインで実験を実施した。また、睡眠時の生体の反応(指標とした皮膚温と自律神経系)をみるためにも、今回は実験中に睡眠状態になっても呼吸数が10回以上あればそのままの状態にしておくこととした。測定指標としては、文献検討の結果から皮膚温と自律神経系を選択した。皮膚温としては、「足底表面皮膚温」「下肢表面皮膚温」「手掌表面皮膚温」「手掌深部皮膚温」「前額深部皮膚温」と、自律神経系として心電図の変化を測定した。実験結果から、足浴は足底表面皮膚温と前額深部皮膚温に影響をおよぼしているということが示唆された。自律神経系においては、一定の傾向ではなくばらつきがあることが認められた。また、実験群およびコントロール群の両者において、実験中に睡眠してしまう被検者が半数以上みとめられた。足浴の有無に関係なく、睡眠に移行した対象者の皮膚温の傾向を分析すると、前額深部皮膚温は基準値に比べ低下傾向が認められた。この結果をふまえ、また文献で報告されている臨床事例を検討する予定である。
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