1999 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の自立を目指した転倒ケアに関する縦断的研究-転倒の予測、予防と自立支援を中心としたケア介入-
Project/Area Number |
11672368
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
鈴木 みずえ 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (40283361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金森 雅夫 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (90127019)
佐藤 直美 浜松医科大学, 医学部, 助手 (10293630)
大山 直美 浜松医科大学, 医学部, 助手 (40152269)
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Keywords | 高齢者 / 転倒予防 |
Research Abstract |
1.虚弱高齢者のデータベースの作成 B型デイサービスに通所する高齢者を対象に1999年7月26日から8月1日に質問紙による面接調査を行った。調査項目は基本的な日常生活動作(ADL)、機能障害、老研式活動能力指標について尋ねた。ADL、機能障害、1年間の転倒の有無、転倒した場合には、転倒の場所、時間についても聞いた。転倒恐怖感については"とても怖い"、"少し怖い"、"怖くはない"の3通りで回答を求めた。転倒に関する活動制限としてThe survey of Activities and Fear of Falling in the Elderly(SAFE)を翻訳し、使用した。虚弱な高齢者は日常生活動作に対しても転倒恐怖感を感じ、行動を制限している情況が伺えた。QOLの指標としてSF-36を用いた。今年度は転倒恐怖感とQOLについて解析し、転倒恐怖感を持った高齢者はQOLが低いことが明らかになった。 2.福祉施設入所高齢者のデータ 福祉施設に入所している高齢者に訪問看護協会振興財団による在宅ケアにおけるアセスメントとケアプランを用いてアセスメントを実施し、データベースを作成した。また、過去の入所中の記録を分析したところ47人中20名が入所中に転倒の記載があった。今後これらを継続し、転倒の原因などを分析する予定である。また、施設職員からショートステイの高齢者も転倒の頻度が高いなどの情報を得ているため、来年度は入所者だけでなく、短期に施設を滞在する高齢者も対象として含める予定である。 3.転倒ケア基準の作成 転倒ケア基準を"完全2足歩行の高齢者"、"杖使用・伝い歩きの高齢者"、"車椅子使用の高齢者"の3レベルにそって考案した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 鈴木みずえ: "転倒・骨折の予防に関する研究について"老年看護学. 4・1. 16-23 (1999)
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[Publications] 鈴木みずえ、他: "在宅高齢者の転倒恐怖感(fear of falling)とその関連要因に関する研究"老年精神医学雑誌. 10・6. 685-695 (1999)
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[Publications] Suzuki M,et al: "A Comparison of the Rate of Falls and Risk Factors between the Community-Dwelling Elderly Aged 65 to 74 and Those Aged 75 or over"Reports of Liberal Arts Hamamatsu University School of Medicine. 13. 1-11 (1999)
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[Publications] 鈴木みずえ: "転倒ケア -予測予防と自立支援の進め方-"医学書院. 予定(7月). (2000)
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[Publications] 鈴木みずえ、他: "痴呆性老人における骨粗鬆症予防のための生活指導・生活援助に関する研究"Osteoprosis Japan. 7・4. 559-556 (1999)