2000 Fiscal Year Annual Research Report
乳児を持つ母親の育児生活肯定感を測定する尺度の開発
Project/Area Number |
11672382
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University of Health Sciences |
Principal Investigator |
恵美須 文枝 東京都立保健科学大学, 保健科学部・看護学科, 教授 (40185145)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 真理恵 東京都立保健科学大学, 保健科学部・看護学科, 講師 (10299993)
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Keywords | 母親 / 育児 / 肯定的感情 / サポート / 心配事・悩み / 初産婦 / 経産婦 / 家族形態 |
Research Abstract |
出産後の母親の育児生活適応状態を、看護援助の視点からアセスメントをするため、育児生活の測定尺度について、以下のようなことを検討した。 1、研究者らが1998年に作成した29項目の既存の尺度を、今回は19項目4カテゴリーの、更に簡略な尺度に改変し、妥当性及び信頼性を検討した。その結果、この尺度は自己効力感尺度とも相関が有り、併存妥当性が確認できた。また、信頼性の検討でも信頼係数が高く、実用に耐えうる尺度であることが明らかになった。 2,更にこの尺度を用いて、産後1ヶ月時点における育児生活肯定感の実態とそれに関連する要因について309名の褥婦について検討を行った。その結果、初産婦と経産婦では初産婦の方が肯定的感情が低く、また、サポートが充分と認知している初産婦はそうでない初産婦よりも、更に心配事や悩みがない人はある人よりも育児生活肯定感が高い結果であった。 3,産褥1ヶ月目から2ヶ月目にかけての肯定的感情の変化を見るため、273名の褥婦についてこの尺度での測定結果では、初産婦で有意に2ヶ月目に肯定的感情が上昇していたが、経産婦においては有意な変化は見られなかった。育児生活肯定感の変化要因として検討した家族形態や職業の有無では、経産婦初産婦共に1ヶ月と2ヶ月目の肯定感に影響があった。
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