1999 Fiscal Year Annual Research Report
移行期の女性達(思春期・子育て期・更年期)のヘルスプロモーションモデルの構築
Project/Area Number |
11672389
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Research Institution | College of Nursing Art and Science, Hyogo |
Principal Investigator |
山本 あい子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (80182608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠崎 和子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (90285346)
増井 耐子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (20295760)
工藤 美子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 講師 (40234455)
鈴木 静 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (30305700)
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Keywords | 移行期 / 思春期 / 子育て期 / 更年期 / 女性の健康 / ヘルスプロモーション / 看護モデル |
Research Abstract |
平成11年度は、思春期・子育て期・更年期の各女性の健康、ならびに思春期と更年期の母娘の健康をペアで捉えている国内外の研究を、過去10年間に渡って検索した。用いたキーワードは「更年期」「思春期」「女性」「健康」「ヘルスプロモーション」「ライフスタイル」などであり、検索源は医学中央雑誌、Medline、 Chinalを用いた。その結果、該当文献は85件であり、うち研究論文72件、調査報告1件、総説12件であった。文献を要約し統合した結果、以下の5点が明らかとなった。 1.移行期の女性たちの健康は、身体的・心理的自覚症状、自尊感情などの自己概念、生活スタイル、あるいはその人の健康の捉え方や体験など、主として女性達の認識を通して捉えられている。また、血液組成など生化学的に健康を捉えている文献も見られている。女性達が心身の健康を考える時、「元気」と「健康」の言葉を用いて、疾患の有無に加えて、よりよい健康状態であることも含まれている。 2.健康に関連する要因として、個人特性(年齢・民族・勤労など)、他者との関係性、対処行動、情報の質と量、サポートなどがあり、これらは健康促進因子と阻害因子、あるいは健康促進行動決定因子などに分けられる。母親と娘をペアで捉えた場合、相互の健康状態や関係性が相互に関連し合っている。 3.人々が日常生活の中で実施している健康促進行動には、運動、食事の改善、リラクゼーション、衛生面の留意、服薬などがあり、これらは疾病予防、ストレス緩和、健康増進などを目的とし行われている。 4.健康促進のための看護介入プログラムとして、健康に関する情報やリラクゼーション方法の知識提供による行動変容プログラムなどがみられている。しかし、移行期の女性達が実際に体験している症状をコントロールするための評価研究はあまりみられていない。 5.今までの研究は、女性の健康とその関連要因の実態把握であり対象理解を主としている。
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