2000 Fiscal Year Annual Research Report
生命を大切にする子どもの心を育てる健康教育カリキュラムの構築
Project/Area Number |
11672390
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Research Institution | Kochi Women's University |
Principal Investigator |
山崎 美恵子 高知女子大学, 大学院・看護学研究科, 教授 (70112555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
益守 かづき 高知女子大学, 大学院・看護学部, 講師 (20238918)
中野 綾美 高知女子大学, 大学院・看護学部, 教授 (90172361)
今西 一實 高知女子大学, 大学院・看護学研究科, 教授 (40094742)
岡本 幸江 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助手 (70305811)
山本 智恵 高知女子大学, 大学院・看護学部, 助手 (60326452)
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Keywords | 生命の大切さ / 思いやり / 子ども / 健康教育 |
Research Abstract |
本年度は,生命を大切にする心を子どもに育てることに対する幼稚園教諭・保育士の考えを明らかにすることを目的としてアンケート調査を実施した。252名の回答を統計ソフトSPSSにて分析を行った。 1."かなりそうである"が半数を超えた内容は,「子どものよいところをほめる」「子どもの日常生活の中で危ないことは何かを教える」「できないことができることになることの喜びを育てる」「子どものやる気を尊重する」「子どもに命は1つしかなくて,大事なものであることを伝える」「子どもが他の子どもに関心を持っていることを大事にする」であった。多くの保育者は,生命を大切にする心の育ちを支える関わりを持ちながら生命の大切さを教え,思いやり・共感性を育む関わりをしていることが示された。 2."そうでない"が他の項目に比べて多い内容は,「お葬式など生命の終わり(死)に関わる社会の儀式を教える」「子どもに命が永遠のものではないことについて折を見て話しをしていく」「生命の誕生を喜ぶ儀式を子どもに教える」「死んだ生き物にも触れ,生命の終わり(死)を体験できるように関わる」「子どもに生命の誕生について話す」であった。生命の始まり(誕生)や終わり(死)に関する関わりは他の関わりに比べ積極的にされていない傾向があることが示された。 3.保護者への関わりの中で,"かなりそうである"が多い内容は,「保護者に園での子どもの様子を話している」「保護者を安心させるように関わっている」「保護者の気持ちを受け入れるように関わっている」であり,"そうでない"が他の項目に比べて多い内容は「保護者が他の母親と交流の場が持てるような橋渡しをする」であった。保育者たちは,保護者を受け入れ安心させる関わりに力を入れていることが示された。 以上のことから,生命を大切にする子どもの心を育てるための子どもへの関わりの今後の可能性が示唆された。
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