2000 Fiscal Year Annual Research Report
女性の1型糖尿病患者における食行動異常に関する研究
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11672400
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| Research Institution | Osaka City university College of Nursing |
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Principal Investigator |
黒江 ゆり子 大阪市立大学看護短期大学部, 看護学科, 教授 (40295712)
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| Keywords | 慢性疾患 / 糖尿病 / 1型糖尿病 / 食行動 / 食行動異常 / アドヒアランス / 拒食 / 過食 |
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| Research Abstract |
本年度は、1型糖尿病患者の食行動異常について日本糖尿病学会会員(医師)を対象に質問紙調査を行った。質問項目は、食行動異常の症状を呈する1型糖尿病患者の治療経験、現在治療中の患者数、現在治療中の症例概要、過去5年間の治療の経験、過去5年間の症例概要、現在の治療方法、過去の治療方法、治療の効果などで構成した。質問紙の配布数は550、回収数は257(47%)、そのうち有効回答数は254(98.8%)であった。
回答した医師の所属機関は、大学附属病院が約40%(107人)、国公立病院が約20%(50)、私立病院が約20%(47)、一般診療所が約10%(29:有床2を含)であり、担当している1型糖尿病患者数は平均20.4人(SD30.7)であった。回答者の約40%(108人)が食行動異常を呈する1型糖尿病患者の治療経験があり、経験がないのは約60%(144)であった。治療経験者のうち、現在治療中の患者数は0〜4人、概要の提示された症例は総数で100症例(男性5、女性95人)、症例の年齢は20〜29歳が最も多く49%、30〜39歳が24%、両者で約70%に至った。食行動異常の症状(複数回答)には、過食(75人)、自己誘発性嘔吐(12)、食思不振(17)、拒食(11)、隠れ食い(25)、緩下剤の乱用(3)、利尿薬の乱用(2)がみられ、約20例に摂食障害に類似した症状が見られている。
現在の治療にカウンセリングを取り入れている医師は約40%(43人)、その担当者は医師(7人の精神科医を含む)37が最も多く、次いで臨床心理士9、看護職者7、栄養士6である(複数回答)。カウンセリングの時間は1ヶ月に0.25〜20時間までの幅があったが、1〜2時間とする回答が多かった。食行動異常を呈する1型糖尿病患者の治療は困難であり、カウンセリング継続の必要性についての意見が多くみられた。第二回目の調査を引き続き行う予定である。
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[Publications] 黒江ゆり子: "過食と嘔吐を呈する患者の「病みの軌跡」"日本精神保健看護学会誌. 7巻・1号. 22-30 (1998)
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[Publications] 黒江ゆり子: "自己尊重の混乱に関連する非効果的治療計画管理"日本看護診断学会学術誌. 4巻・1号. 86-96 (1999)
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[Publications] 黒江ゆり子: "慢性疾患患者のアドヒアランスを支える記録様式の試み"日本POS医療学会雑誌. 4巻・1号. 102-109 (1999)
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[Publications] 黒江ゆり子: "慢性疾患におけるアドヒアランスAdherenceに関する研究"京都大学大学院人間・環境学研究科博士論文. 1-124 (2000)
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[Publications] 黒江ゆり子: "慢性性におけるアドヒアランスの概念と測定方法"大阪市立大学看護短期大学部紀要. 2巻・1号. 1-13 (2000)
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[Publications] 黒江ゆり子: "病いの慢性性(Chronicity)と食に関する一考察"大阪市立大学看護短期大学部紀要. 3巻・1号(in press). (2001)
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[Publications] 河口てる子,黒江ゆり子 他: "糖尿病患者のQOLと看護"医学書院. 267 (2001)
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[Publications] 黒江ゆり子 他: "糖尿病-患者の生活体験と感情のケア-"医学書院(in press). (2001)
